この記事では次の内容をまとめています。
・業界誌とは?
・業界誌の広告の種類
・業界誌へ広告出稿するメリット
専門誌に広告を出そうと考えているBtoB企業の担当者が知っておくべきことを全てまとめました。
業界誌とは?
特定の業界や職種に特化した情報を扱う雑誌のことです。
最新の業界動向、技術紹介、事例紹介などが掲載されています。
読者にはその業界の関係者、決裁者、経営者が多く、BtoB企業の広告の出稿先として向いている媒体の1つです。
業界誌の広告の種類
この章では業界誌の広告の主な種類をご紹介します。
1.純広告
2.タイアップ広告・記事広告
純広告
雑誌の裏やページの一部など、あらかじめ決められた広告枠に指定の料金を払って広告を載せるものです。
雑誌に載せる広告と聞いてまず思い浮かぶのがこの純広告ではないでしょうか。
専門誌を読んでいると必ずと言っていいほど目に入るため、認知を広げたり、ブランドイメージを伝えたりすることができます。
目立つ場所、且つ面積が大きい広告枠を選ぶことで効果を狙いやすいですが、その分、費用は高くなります。
タイアップ広告・記事広告
業界誌の通常のコンテンツのように掲載される広告です。
編集部や専門ライターが広告主の商品・サービスを取材し、記事形式で紹介します。
タイアップ広告は宣伝感がないのがメリットで、純広告にはあまり目を通さない層にも訴求できます。
また、業界誌専門の編集部やライターが広告作成に関わることで、より分かりやすく、説得力のある広告になるのも魅力の1つです。
BtoB企業が業界誌へ広告出稿するメリット3つ
この章ではBtoB企業がビジネス誌へ広告を出すメリットをご紹介します。
1.ターゲット層が読んでいる
2.紙媒体は信頼性が高い
3.雑誌は長期間保管されやすい
ターゲット層が読んでいる
専門誌に広告を出すメリットはなんと言ってもターゲット層に効率的にアプローチできることです。
そこで、自社の商品やサービスに興味を持つ可能性が高い人や、必要としている人が読んでいると考えられる専門誌を選びましょう。
例えば、医療機器のメーカーの場合、医療関係者が読む業界誌に広告を出すことで、購買担当者や経営者など、意思決定に関わる層に直接アピールできます。
限られた予算で高い効果を狙えるのは業界誌広告の大きな魅力です。
紙媒体は信頼性が高い
近年、オンライン広告を出す企業も増えていますが、雑誌や新聞などの紙媒体には「信頼性」という大きな強みがあります。
特に業界誌は丁寧な取材を行い、精査された情報を提供する媒体として信頼する人も多いです。
だからこそ、広告においても「怪しい企業の広告は載せないはず」「厳格な審査をした上で載せているだろう」というイメージを持ち、誌面に広告を載せる企業も「信頼できる会社」として認識されやすくなります。
雑誌は長期間保管されやすい
雑誌は一度目を通した後も保管される傾向があります。
つまり、同じ広告が何度もターゲットの目に入る可能性があるということです。
何度も接触すれば企業に対して好印象を持ちやすく、広告の費用対効果が高まることが期待できます。
BtoB企業が業界誌へ広告出稿するデメリット4つ
この章ではBtoB企業が業界誌で広告を出すデメリットや注意点をご紹介します。
1.広告が掲載されるまで時間がかかる
2.雑誌業界が縮小している
3.クリエイティブの色の出方が想像と違うことも
4.広告の効果測定がしにくい
広告が掲載されるまで時間がかかる
紙媒体の広告は企画が立ち上がってから実際に掲載されるまでのリードタイムが長いという特徴があります。
担当者との打ち合わせ、デザイン作成、審査、印刷など、あらゆる工程があるためです。
さらに、業界の専門誌は毎月の発行ではなく、隔月や季節ごとに発行されることも多く、スピーディーに最新情報を提供するのには向いていません。
展示会情報などをタイムリーに情報を提供したいなら計画的に広告を出す必要があります。
また、スピードを重視するならオンライン広告を利用するのも1つの手です。
雑誌業界が縮小している
現在、紙媒体の市場規模は縮小傾向にあります。
実際に廃刊に追い込まれる雑誌は少なくありません。
そのため、広告を出したいビジネス誌が見つかっても、読者数が少なく、リーチ数が期待できない可能性もあります。
また、そもそもターゲット層にぴったり合う雑誌が見つからないということもあるかもしれません。
クリエイティブの色の出方が想像と違うことも
カラー広告は紙に印刷されたときにモニターで見たのと違う印象を受けることがあります。
これは紙媒体ではあるあるの話で、同じ色でも印刷のやり方や紙質によって発色の仕方が変わるため、こうした問題が生じてしまいます。
ブランドカラーがある企業にとっては特に注意すべきポイントです。
仮の冊子が完成したら、発色の仕方に問題がないか確認しましょう。
また、広告クリエイティブを外注する場合、紙媒体のデザインに慣れたデザイナーに依頼することも大切です。
広告の効果測定がしにくい
紙媒体の広告は、デジタル広告のようにクリック数やコンバージョン数を正確に把握することができません。
ただし、広告専用のQRコードを設置したり、リードにアンケートをとったりすると大まかな効果は測定することができます。
業界誌への広告出稿にかかる費用
この章では専門誌へ広告を出す際にかかる費用について解説します。
1.広告費
2.広告クリエイティブの制作費
広告費
業界誌への広告出稿費は
- 広告の大きさ
- 掲載位置
- 発行部数
- カラーか白黒か
など、条件によって大きく異なります。
一般的に1ページあたり数十万円〜100万円程度が目安です。
表紙裏や巻頭ページなど目立つ位置ほど高額になります。
全国誌か地域誌かによっても費用感が変わるため、ターゲット層と予算を踏まえて媒体を選定することが大切です。
広告クリエイティブの制作費
広告のデザインを外部に依頼する場合は外注費もかかります。
こちらも依頼先や外注する工程の範囲によって費用は異なります。
BtoB企業が業界誌への広告出稿で成果を出す方法11選
この章ではBtoB企業が業界誌への広告掲載の効果を高める方法をご紹介します。
1.広告を出稿する目的を明確にする
2.業界誌の発行部数を確認する
3.適切な掲載時期を選ぶ
4.信頼感のあるデザインにする
5.雑誌広告の実績があるデザイナーに依頼する
6.説得力のある数字を載せる
7.CTAを設置
8.自社のメディアを充実させる
9.長期掲載で認知度を高める
10.オンライン媒体の広告と併用する
11.広告代理店を利用する方法も
広告を出稿する目的を明確にする
専門誌に広告を出すことが決まったら
- 商品の認知度を上げる
- 問い合わせ数を増やす
- 展示会への来場を促す
- 求人応募数を増やす
など、目的を明確にしましょう。
目的があいまいだと、内容やデザインの方向性が定まらず、広告の効果が薄れるからです。
一方で、目的を明確にすれば、読者に伝えるメッセージや訴求ポイントが整理され、限られた広告スペースの中でも成果に繋がる設計が可能になります。
業界誌の発行部数を確認する
業界誌は一般誌に比べて発行部数が限られており、媒体ごとに大きな差があります。
より多くのターゲットにリーチするには発行部数を把握しておくことが大切です。
また、読者の属性も確認することで、自社のターゲット層に確実に届く雑誌を選定することができ、費用対効果が高くなります。
適切な掲載時期を選ぶ
広告を出すタイミングは成果を左右します。
読者が情報収集を行うタイミングで掲載することで、広告の注目度が高まり、問い合わせや商談に繋がる確率が上がるためです。
例えば、製造業なら展示会前、ソフトウェアなら業務効率化が求められる年度末の時期など、業界が動く時期を狙うのが効果的です。
発行スケジュールを事前に確認し、最適なタイミングで出稿できるように計画を立てましょう。
信頼感のあるデザインにする
一般的にBtoBの広告では派手で目立つデザインよりも、信頼感や誠実さを感じさせるものの方が効果的です。
また、フォントや配色も落ち着いたトーンで、且つ、企業のブランドイメージに調和したものを選びましょう。
雑誌広告の実績があるデザイナーに依頼する
広告のデザインを外注する場合、デザイナーは紙媒体の広告のデザインの実績がある人を選びましょう。
紙媒体特有のレイアウト設計や、印刷時の発色について理解しているデザイナーに依頼することで質の高い広告に仕上がるからです。
BtoB広告の場合、信頼性を感じられ、且つ、効果的に訴求できるデザイン力を持つ人を選ぶことも大切です。
説得力のある数字を載せる
数字による裏付けは非常に効果的です。
- 導入企業数○社
- コスト削減率○%
- リピート率○%
など、具体的なデータを載せることで信頼性が増しますし、商品やサービスへの関心が高まります。
広告にはぜひインパクトのある数字を載せましょう。
CTAを設置
CTAとは広告を見た読者が次に何をすべきかを明確に示すものです。
CTAを設置することで広告を見て興味を持った人を逃さず、次のステップに誘導することができます。
例えば
- 資料請求はこちらから
- 無料相談はこちらから
など、行動を促す一言とともにQRコードを設置し、自社サイトや問い合わせフォームへスムーズに誘導する仕組みをつくると、広告から商談につながる確率が高まります。
自社のメディアを充実させる
広告を見て興味を持ったら、まずはネットで企業や商品について調べる人も多くいます。
そのとき、さらに関心を深めてもらえるよう、自社メディアは充実させておきましょう。
- 自社製品の導入事例や成功事例
- 技術解説
- 社長のインタビュー記事
など、企業に対する信頼や理解が深まるコンテンツを入れると効果的です。
長期掲載で認知度を高める
広告は一度だけでなく、長期に渡って出すことで認知度を上げ、読者の関心も深めることができます。
皆さんも同じ広告を何度も見て「これ、よく見かけるな」と思ったことがあるのではないでしょうか。
特にBtoB企業の購買サイクルは長いため、ターゲットと複数回の接点を持ち、信頼感を積み重ねるのは効果的です。
広告の年間契約などを活用して、継続的に露出する戦略をとりましょう。
オンライン媒体の広告と併用する
近年、業界誌はウェブ版も運営するケースが増えています。
ウェブ版にも広告を出稿すれば「雑誌は読まず、いつもオンラインで情報収集をしている」層にもリーチすることができます。
ウェブ版の広告ならLPや問い合わせフォームへの誘導もよりスムーズになります。
紙媒体に広告を載せることで信頼性を出し、オンラインの媒体ではさらにリーチを広げることで効率的なマーケティングを行いましょう。
広告代理店を利用する方法も
業界誌への広告出稿が初めてであまり要領が分からない場合、広告代理店を利用する手があります。
代理店は複数の業界誌の特徴や料金体系を把握しているため、自社に最適な媒体を選定してくれます。
また、
- 企画
- デザイン制作
- 進捗管理
- 効果測定
と幅広くサポートしてくれるので、手間をかけずにビジネス誌への広告出稿ができます。
専門知識を持つプロの力を借りることで、より効果的な広告運用が期待できるのが広告代理店を利用する大きなメリットです。
BtoB企業が業界誌に広告出稿するまでの流れ6ステップ
この章ではBtoB企業が業界誌に広告を出す際の大まかな流れをご紹介します。
1.広告を載せる業界誌を選定する
2.業界誌へ問い合わせ
3.広告クリエイティブを作成する
4.審査
5.入稿
6.効果測定
広告を載せる業界誌を選定する
まず、広告を出す業界誌を選定します。
どの雑誌を選ぶかによって広告の効果は大きく変わるため、非常に重要なプロセスです。
- 発行部数
- 読者の属性
- 掲載企業
などを確認し、自社サービスとの親和性が高い媒体を選びましょう。
業界誌へ問い合わせ
掲載を希望する業界誌に連絡し、
- 広告枠のサイズ
- 掲載時期
- 費用
- スケジュール
などの詳細を確認します。
担当者と打ち合わせをし、予算や目的に合うプランを選びましょう。
広告クリエイティブを作成する
広告枠に合わせて広告デザインを制作します。
専門誌らしい信頼感のあるビジュアルで、伝えたいメッセージが明確に伝わる広告が理想的です。
このとき、業界誌が設ける広告の規定を必ず守りましょう。
審査
業界誌によってはクリエイティブの完成後、審査が入る場合があります。
修正が求められることもあるため、早めに提出しておくと安心です。
入稿・校正
最終的な広告データを提出したら、本格的な印刷に入る前に見本を見ながら最終チェックを行います。
- 文字に誤りがないか
- 発色はイメージ通りになっているか
- 画像の配置は問題ないか
こういったことを確認しましょう。
効果測定
広告の掲載後は
- 問い合わせ件数
- 資料請求数
- ウェブサイトのアクセス数
などを分析し、広告の効果を検証します。
データをとることで、次回の広告運用に役立ちます。
まとめ
業界誌はBtoB企業にとって広告を出すのに向いているメディアの1つです。
ターゲット層が読んでいる専門誌を正しく選定することで効果的に宣伝できます。
紙媒体は企画から実際に発行されるまで時間がかかるので、計画を立ててからプロジェクトを勧めるのがおすすめです。
