この記事では次の内容をまとめています。
・営業資料の質を上げるべき理由
・成果が上がる営業資料の構成
・BtoB企業の営業資料の改善点
営業の成約率が上がらず困っている方が知っておくべき資料の作り方のポイントをまとめました。
BtoB企業の営業資料の質を上げるべき理由4つ
この章ではBtoB企業が質の高い営業資料を作るべき理由をご紹介します。
1.誰でも質の高い営業ができる
2.リードの理解が深まる
3.社内稟議でも見られる
4.ブランドイメージを定着させられる
誰でも質の高い営業ができる
訴求力が高い商談資料があれば、どの社員でも一定の質の営業ができます。
商談の進め方や、商品の説明の仕方が社員によって違えば、営業の成功率の差が大きくなり、属人化してしまいます。
一方で、質の高い営業資料を用意し、それに沿って商談を行うようにすれば、内容に差が出ないので全体的な契約数は上がるはずです。
リードの理解が深まる
質の高い資料はリードにとってもメリットがあります。
口頭での説明だけでは分かりにくい内容も、図やイラストを使って説明されれば分かりやすくなり、重要な情報も漏らしません。
商品の特徴、機能、他社との違いなど、いろいろなポイントを正しく理解することで、自分達にとって必要な商品・サービスであることが明確になります。
社内稟議でも見られる
商談する相手と決裁者が異なるとき、営業資料は社内稟議や比較・検討の際に参考資料として見られます。
このとき、商品・サービスが課題解決に役立つことが決裁者に伝わらなければ、商談の感触が良くても購入や契約には至りません。
そこで、決裁者も納得するような説得力のある資料に仕上げる必要があります。
ブランドイメージを定着させられる
- 色
- フォント
- ロゴ
- 企業理念
- ブランドストーリー
など、資料の様々なところからブランドイメージや企業の価値を伝えることができます。
BtoB企業が営業資料を作る前にすべき準備2つ
この章ではBtoB企業が商談資料を作り始める前にすべきことをご紹介します。
1.営業を行うターゲット像を明確にする
2.資料を使うフェーズを明確にする
営業を行うターゲット像を明確にする
「誰に向けた資料か」を明確にしましょう。
- 企業規模
- 業種
- 抱えている課題
- 意思決定プロセス
などを具体的にすることで、資料で訴求すべきポイントが分かります。
商品・サービスによっては様々なタイプのターゲットがいる場合もあると思います。
その際はそれぞれのターゲット像に向けて営業資料を用意しましょう。
資料を使うフェーズを明確にする
営業資料は使う場面によって入れるべき内容が大きく変わるため
- 初回訪問
- 比較・検討
など、どのフェーズで使用するのかも明確にしましょう。
フェーズごとに営業資料を用意しておくことで、営業担当者もどの資料を使うべきかすぐに分かりますし、商談の成功率も上がります。
BtoB企業の成果が上がる営業資料の構成13ステップ
この章ではBtoB企業の成約率が上がる営業資料の基本の構成をご紹介します。
1.表紙
2.商品・サービスの概要
3.よくある課題
4.商品・サービスの特徴やメリット
5.導入後に得られる効果
6.競合との比較
7.導入事例
8.料金プラン
9.導入までの流れ
10.よくある質問
11.会社概要
12.メディア実績
13.問い合わせ先
表紙
タイトルは出来るだけ簡潔に書き、一目でどんな資料かが分かるようにしましょう。
また、それ以外にも
- どんな課題を解決するのか
- ターゲット業種
などの情報も入れると、自分ごととして読み進めてもらいやすくなります。
商品・サービスの概要
あくまで導入なので、サービスの特徴を長々と説明するのではなく、端的に伝えることが重要です。
- どの層に向けた商品か
- 主な機能
- ベネフィット
などを簡潔に整理し、読み手が簡単に理解できる構成にしましょう。
実際の製品の写真を載せると、よりイメージしやすくなります。
よくある課題
ターゲットのよくある課題に触れることで「自社のための製品だ」と思ってもらえるようにします。
ターゲットの抱える課題はいくつもあると思いますが、このページでは特によく見られ、重要度が高いものを3つほど挙げましょう。
商談を行う担当者の課題だけでなく、部署や業界全体の課題にも触れることで、社内稟議の際に決裁者に対して訴求することができます。
商品・サービスの特徴やメリット
1つ前の「よくある課題」で挙げた内容を自社の商品・サービスがどう解決できるのかを説明します。
- 図やグラフを用いてメリットを具体的にイメージできるようにする
- 自社が選ばれる理由を並べる
このような工夫をすることで、さらに関心が高まります。
導入後に得られる効果
単に商品・サービスの特徴を伝えるだけでなく、導入後に得られるベネフィットも提示しましょう。
- 生産性の向上
- 工数の削減
- コスト削減
など、数字を使って定量的なベネフィットを紹介すると決裁者への訴求力が強まります。
導入した際のイメージがしやすく、検討意欲を高める重要なパートと言えます。
競合との比較
比較表を用いて
- 機能
- 価格
- サポート内容
など、顧客が購入・契約する際に特に重視するポイントでの優位性をアピールしましょう。
導入事例
自社の顧客の実際の事例を紹介します。
営業資料の中で最も説得力のあるコンテンツなので
- 業種
- 導入背景
- 導入後の変化
を簡潔にまとめましょう。
商談相手と近い企業規模や課題を持つ事例を複数提示すると特に効果的です。
料金プラン
表形式で各プランの違いを比較しましょう。
- 料金
- 機能
- サポート内容
などを表に入れることで、それぞれの特徴が分かりやすくなります。
このとき、おすすめのプランを目立たせることでリードにアピールできます。
また、オプションがある場合は必ず明記しておきましょう。
料金を明示するのが難しいサービスの場合は参考金額を載せるのがおすすめです。
導入までの流れ
問い合わせから導入までの手順を図を用いて簡潔に紹介します。
細かいプロセスはたくさんあると思いますが、ここでは全体の流れを把握してもらえば十分なので、大まかなステップを説明しましょう。
導入までにかかる目安の期間を書いておくと、よりイメージしやすくなります。
よくある質問
いわゆるFAQを載せることで顧客の悩みを前もって解決し、安心していただけます。
また、企業にとっても問い合わせに対応する手間を省けるというメリットがあります。
ここでは自社サイトに書かれているような、あらゆる層向けのFAQではなく、商談時や購入を検討している層からよく受ける質問に限定しましょう。
会社概要
- 会社名
- 設立年
- 創業者名
- 住所
- 従業員数
- 資本金
といった基本情報を載せます。
信頼性を出すために必要なページです。
メディア実績
- メディア掲載
- イベントでの登壇歴
- 執筆実績
を載せると、ブランド力や専門性をアピールできます。
問い合わせ先
- メールアドレス
- 電話番号
- FAX番号
- 問い合わせフォーム
- 自社サイトのURL
など、問い合わせ先をまとめます。
WEB資料の場合はリンクを設定し、すぐに飛べるようにしましょう。
BtoB企業の営業資料の作成に使えるツール3つ
この章ではBtoB企業が商談資料を作る際に使えるツールをご紹介します。
1.パワーポイント
2.Canva
3.Googleスライド
パワーポイント
いわゆる「パワポ」はBtoBの営業資料の作成でよく使われるツールです。
インストールや購入をしなくてもWEB上で無料で使用することができます。
ビジネスのプレゼン用のテンプレートが豊富なので、デザインが苦手な方でも安心です。
他の社員との共有・作成もスムーズに行えます。
Canva
オンラインのデザインツールで、プレゼンテーションの資料だけでなく、インスタグラムの投稿画像やWEBサイト用のバナーも作成することができ、ビジネスのあらゆる場面で活躍します。
無料プランでも基本の機能を使用できますが、有料プランにアップグレードするとイラストや写真などの素材を制限なしに使うことができます。
Googleスライド
Googleが提供するスライドの作成ツールです。
オフラインの環境でも作成・編集ができます。
動画やアニメーションの挿入も可能で、インパクトのあるプレゼンテーションをしたい人におすすめです。
BtoB企業の営業資料のデザインのポイント10選
この章ではBtoB企業が営業資料を作るときに押さえるべきデザインのポイントをご紹介します。
1.ブランドイメージと合うデザインにする
2.使用する色の数を絞る
3.図やイラストを入れる
4.グラフで視覚的に分かりやすくする
5.適切な文字の大きさを選ぶ
6.視認性の高いフォントを選ぶ
7.視線の流れに沿ったレイアウトにする
8.余白を作る
9.1ページ1メッセージ
10.重要性が高いところだけを強調する
ブランドイメージと合うデザインにする
デザインや使用するカラーはブランドイメージに合うものを選びましょう。
できれば、公式サイトやLPと同じ色を選ぶのが理想的です。
なぜなら、資料を見た後にサイトを訪れたときに営業資料と全く異なるデザインやカラーが使われていると、イメージと違って混乱するリスクがあるためです。
使用する色の数を絞る
商談資料に使用する色の数は出来るだけ絞り、できれば3つ以内にしましょう。
色が多すぎると、ブランドイメージが正しく伝わりませんし、チープな印象を与えることもあります。
また、視認性が悪く、何に注目して読めばいいのか分かりにくくなってしまいます。
図やイラストを入れる
営業資料は文字だけでなく、図やイラストを活用しましょう。
文字だけでは見るのに疲れてしまいますが、適度に図やイラストが挿入されているとパッと見るだけで内容が分かり、理解が深まりますし、最後まで集中して読むことができます。
グラフで視覚的に分かりやすくする
グラフも内容を分かりやすくするのに非常に役立ちます。
複雑な情報でも視覚で直感的に理解できますし、記憶に残りやすくなります。
例えば
- サービス導入後の変化
- 競合他社との比較
などで使えます。
適切な文字の大きさを選ぶ
営業資料の質を上げるには文字の大きさも大切です。
文字が小さすぎるとよく見えずに大事な情報を見逃すことも。
適切な文字の大きさは
- プロジェクターに映す
- 紙の資料を見せる
- オンライン商談
など、営業を行うときの状況によって異なります。
視認性の高いフォントを選ぶ
読みづらいフォントを選ぶと、どれだけ重要なことが書かれていても伝わりません。
そのため、視認性の高いフォントを選ぶことが大切です。
文字が細すぎたり、装飾が多いフォントを使うと、ストレスを感じてしまうでしょう。
一方で、ゴシック体など、太さ・間隔が適当で、画面でも紙でもはっきり見えるフォントを選ぶことで、情報がスムーズに伝わり、資料全体の信頼性も高まります。
特にBtoB企業の決裁者は1つの資料をじっくり読む時間はなく、短時間で目を通して判断することが多いので読みやすいフォントを選ぶことが求められます。
視線の流れに沿ったレイアウトにする
人は資料を読むとき、目線を左上、右上、左下、右下と「Z」を描くように動くと言われています。
そこで、この流れを意識してレイアウトを配置することで、ストレスなくスムーズに読むことができます。
特に大事な情報は左上に配置すると読み手の印象に残ります。
余白を作る
リードに伝えたいことはたくさんあると思いますが、端から端まで情報を詰めると見にくく、読むのも疲れてしまいます。
そこで、営業資料には適度に余白を入れましょう。
敢えてスペースを残すと読みやすくなるだけでなく、洗練された印象も与えます。
1ページ1メッセージ
営業資料は1ページに伝えるメッセージは1つだけにするのが鉄則です。
1つのページにあれもこれも情報を入れてしまうと、結局何も印象に残らないからです。
また、1ページ1メッセージにすることで全体の流れが分かりやすくなり、営業担当も商談を進めやすくなるというメリットがあります。
商品の特徴のページは商品の特徴だけ、導入事例のページは導入事例だけ・・・と1ページ1メッセージを徹底してください。
重要性が高いところだけを強調する
重要な情報は文字を太くしたり、色をつけたりと強調すると思いますが、強調する部分が多すぎると何が本当に大事なのか分かりづらくなってしまいます。
そこで、営業資料では強調するところを厳選しましょう。
特に、決裁者が資料を見る際は流し見することが多いため、かいつまんで見ても商品・サービスの魅力が伝わるように意識しましょう。
BtoB企業の営業資料の改善点9つ
この章ではBtoB企業の営業資料のよくある改善すべきポイントをご紹介します。
1.読者視点で作成する
2.担当者の疑問を1つ1つ解決する
3.決裁者が納得する情報を入れる
4.成功事例を数字を用いて説明する
5.専門用語は使用しない
6.導入後の具体的なイメージができる写真を載せる
7.導入企業のロゴを載せる
8.競合他社を下げる言い方はしない
9.様々な業種・企業規模を想定した資料を用意する
読者視点で作成する
成約に至らない営業資料にありがちなのが、企業が伝えたいことを伝えてしまっているパターンです。
商品の特徴や魅力をリードに伝えるのは大切なことですが、それが相手の知りたいことでなければ興味は持ってもらえません。
そこで、まずは相手が抱えているであろう課題を提示・共感し、その解決策として自社サービスが有効であることを提案しましょう。
また、ターゲットが抱くであろう不安や疑問を「よくある質問」で先回りして解消することで、安心して検討してもらえます。
このように、読者視点で作られた資料は読みやすく、導入後のイメージも湧きやすいため、商談の質と成約率の向上に繋がります。
担当者の疑問を1つ1つ解決する
新しい商品やサービスを導入するとき
- 使い方
- 費用
- 導入フロー
- サポート体制
など、気になる点は多岐に渡ります。
これらを資料内で1つ1つ丁寧に説明することで、担当者も社内で説明しやすくなり、稟議を通りやすくなります。
これまでの商談で成約率が低いなら、説明不足の部分がないか一度見直してみましょう。
決裁者が納得する情報を入れる
BtoBの取引で最終的に購入・契約を決定するのは決裁者です。
決裁者の価値観は商談相手とはまた違ったもの。
そこで、
- 費用対効果
- リスクとその対応策
など、決裁者も納得し、安心して導入を決断できるような情報を盛り込みましょう。
成功事例を数字を用いて説明する
成功事例の説得力を上げるために、具体的な数字を用いながら事例を紹介しましょう。
客観性のある情報は決裁者にとって重要な判断材料になります。
例えば
- 売上○%アップ
- 作業時間が○時間削減
といった事例があると、魅力的に感じますし、導入後のイメージも描けます。
専門用語は使用しない
商談相手が自社の商品・サービスに関する知識が豊富だとは限りません。
そこで、営業資料では高度な知識が求められる専門用語は出来るだけ使用せず、どんな層でも理解できるようにしましょう。
やむを得ず専門用語を使う場合は、必ず横に説明を添えましょう。
担当者が「なんだか難しくてよく分からない」と感じるのを防げて、商談がスムーズに進みます。
導入後の具体的なイメージができる写真を載せる
サービス導入後の姿を具体的に想像できるよう、営業資料には写真を積極的に使いましょう。
例えば
- 活用イメージ
- 導入前後の比較
などを視覚化することで、言葉やイラストだけでは伝わりにくいことも一目で理解できます。
情報を直感的に理解できる写真は決裁者の決断時にも強力な説得材料となるはずです。
導入企業のロゴを載せる
導入企業や導入事例を紹介する際は企業ロゴも一緒に載せましょう。
業界内で有名な企業や、大手企業のロゴが並んでいると信頼性が大きく増します。
競合他社を下げる言い方はしない
競合との比較を行うとき、他社を下げる言い方は止めましょう。
自社の優位性をアピールするために有効に見えるかもしれませんが、実際は聞いていて良い気がしませんし、企業の品位が疑われます。
また、これまでその競合との取引があった場合、不快に感じるでしょう。
競合との比較では機能やサポート内容について事実ベースで比較し、ポジティブなやり方で優位性をアピールしましょう。
競合を下げない姿勢は、長期的にブランドイメージにも良い影響を与えます。
様々な業種・企業規模を想定した資料を用意する
商談に使用する資料は1パターンだけでなく、ターゲットとなる業種や企業規模別にそれぞれ用意しましょう。
業種や規模によって抱える課題は異なり、1種類の資料を使い回す形では担当者や決裁者の心を動かすことはできないからです。
「自社のための商品だ」と感じてもらえるよう、商談ごとに適切な営業資料を使いましょう。
まとめ
営業資料の質は商談の成約率を大きく左右します。
担当者や決裁者の知りたい情報を詰め込むことで関心度が増し、前向きに検討してもらえます。
これまであまり商談が上手くいかなかったのであれば、今回ご紹介した内容を参考にしながら資料を今一度見直して改善しましょう。
