「上司にアイデアを出せと言われても良いものが浮かばない」

「会社に貢献できている自信がない」

「よく職場の人間関係でつまずいてしまう」

仕事をしているとこのように様々な問題に出くわしますよね。

そんな状況を変え、ビジネスパーソンとして成長したいなら「メタ思考」を身につけるのがおすすめです。メタ思考とは鳥のように物事を俯瞰的に見るように考えることです。

普段よりもひとつ高い目線で物事を見ると、視野が広がり、色々な問題に気がつくようになって思考の仕方がガラリと変わります。すると、今までとは違った考え方や行動をするようになり、人間として、さらにビジネスマンとしても成長することができます。

しかし、メタ思考をどう活用すれば良いか分からない、どうすれば身につくかが分からないという方も居るのではないでしょうか。

そこで今回は、メタ思考がビジネスパーソンにとって大切な理由や、活用方法、メタ思考のトレーニングの方法などを詳しくまとめました。仕事で躓いている、もっとビジネスマンとして成長したいという方はぜひ最後まで読んでくださいね。

ビジネスパーソンにとって役立つメタ思考とは 

メタ思考は実際に見ているよりも一段高い視点から俯瞰的に物事を見て考えることです。メタ思考ができるようになれば自分や周囲の状況をより広い視野で見ることができるようになります。

問題に直面したとき、すぐにその解決策を考えようとする人が多いですが、メタ思考ではそもそもなぜその問題が生じているかといった根本的なところを探るため、より良い形で問題解決に導けるようになります。

メタ思考がビジネスパーソンに欠かせない理由5つ 

メタ思考は一般の人でも役に立つものですが、ビジネスパーソンなら特に身につけておきたい思考法です。その理由をまとめました。

  • 広い範囲で物事を考えられるようになる

まず、メタ思考にはより広い範囲が見えるようになるというメリットがあります。メタ思考では鳥になったように世界を俯瞰的に見るので、普段は気づかなかったことにも気づけるようになります。

ビジネスで上手くいかないと感じるときには視野が狭くなっていることが多いからこそ、メタ思考に切り替えて考えることで状況を変えることができます。

  • アイデアが出やすくなる

広い視野で考えられるようになるとアイデアが出やすくなります。ビジネスマンはアイデアを出すことを求められることが多いです。しかし、いざ何か提案しろと言われても、アイデアを思いつくことはなかなか難しいですよね。

そんなときに普段よりも広い視野を持って思考すれば、思い込みを取っ払うことができるので、新しい発見をしやすくなり、アイデアも思いつきやすくなります。

  • 課題を把握できるようになる

メタ思考ができる人は課題を把握するのが上手いです。なぜなら課題について考えるときに「なぜ?」を繰り返すからです。

例えば、会社の契約率を上げるためのアイデアを出すように命じられたとき、普通の人はすぐに対策を考え始めますが、メタ思考で考える人は「なぜ契約率が悪いのか?」とまずは考えます。仮にその原因が「セールスの中でも特にテレアポが上手くいっていない」だったとしたら、「ではなぜテレアポの契約率が悪いのか?」と問いを繰り返します。

このプロセスによって、表面の課題の裏にある真の解決すべき問題を導き出します。

  • 他人への理解が深まる

業務の中だけでなく、コミュニケーションの場面でもメタ思考は役に立ちます。仕事をしていると、同僚の仕事が遅かったり、言われた言葉が気に障ったりして、誰かを苛立たしく思うこともあるでしょう。

こんなとき、メタ思考を使って一段階上の目線から考えると、相手が置かれている状況も考慮しながら解釈しようとするので、より冷静に出来事を受け止めることができます。

そのため、感情的になりすぎず、相手を理解しながら関係を築くことができます。

  • 変化が激しい現代でも通用する人材になれる

ひと昔前に比べて今は変化が非常に激しい時代です。情報が出回るスピードや技術の進歩は速く、世の中の「当たり前」はどんどん変わっていきます。

そんな中で同じ考え方や方法に固執していてはすぐに時代に取り残されてしまうでしょう。しかし、メタ思考があればどんな時代でも物事を俯瞰的に見て、本当の課題に気がつき、解決することができるので、いつまでも活躍できる人材になることができます。

メタ思考で考えられないビジネスパーソンに起こること 

ビジネスパーソンはメタ思考ができなければ、視野が狭くなってしまいます。すると、ステップアップしたいと考えていても、そのために必要な課題に気づくことができないので、思うように成長することは難しいでしょう。

また、自分目線だけで物事を考えてしまうので、例えば誰かと折が合わなければ全て相手のせいにして、関係を悪化させてしまいます。

メタ思考は仕事を円滑にするために欠かせない思考法だということが分かりますね。

メタ思考で考えるべき場面5つ 

メタ思考とは普段とは違う目線で物事を見ること。それだけに、最初は自然にメタ思考を使うことは難しいでしょう。

これからメタ思考で考えるべき場面をご紹介していくので、次のような状況になったらメタ思考に切り替えて対応しましょう。

  • 課題を知りたいとき

メタ思考は課題を把握するのに役立つため、直面している問題を明らかにすべきときに活用しましょう。例えば、プロジェクトを成功するために何が必要なのか知りたいとき、上司から出された課題を解決する鍵を知りたいときなど使える場面はたくさんあります。

  • 思い込みに囚われているとき

思い込みはビジネスマンにとって障害になることがあります。例えば、新しいアイデアを出すべき場面で思い込みに囚われていると、良い案は思いつかないでしょう。

「~であるべきだ」、「~のはずだ」といった思い込みを繰り返していることに気が付いたらメタ思考に切り替え、俯瞰的に状況を考えましょう。

  • 感情で物事を考えているとき

悲しみや怒りなどが湧いて感情的になっているときにもメタ思考を活用しましょう。なぜなら感情的なままで判断や思考をしてしまうと、誤った選択をしてしまいかねないからです。課題を把握し、解決に導いていくためには冷静さが欠かせないので、自分が感情的になっていると感じたときは落ち着いて広い視野で物事を考えるようにしましょう。

  • 同僚とのコミュニケーションが上手くいかないとき

ビジネスにおいて人間関係は避けて通れない問題です。同僚がいるおかげで頑張れることもあると思いますが、時には上司とのコミュニケーションが上手くいかなかったり、部下に対して頭に来たりして人間関係に躓くこともあるでしょう。その気持ちを露わにしたまま仕事をすれば関係性が悪化しますし、周りの人も不快にさせます。

そこで、人間関係のトラブルが起こったら、メタ思考を使って相手のことを理解するように努め、冷静になりましょう。

  • ビジネスマンとしてスキルを伸ばしたいとき

「もっと上のポジションに就きたい」、「周りの人から仕事で認められたい」など、ビジネスマンとして成長を目指すならメタ思考で考える癖をつけましょう。

メタ思考は仕事のあらゆる場面で活用できるものなので、あなたのステップアップを後押ししてくれますよ。

メタ思考を身につける方法3つ 

必要な場面でメタ思考を発揮するためには、メタ思考を身につけておかなくてはいけません。

そこで最後に、メタ思考のトレーニング方法をご紹介していきます。いざというときに活用できるよう、練習しておきましょう。

  • 考えていることを文章に書き出す

自分が置かれている状況を客観的に見る力をつけるには、考えていることを文章に書き出すのが効果的です。

頭の中だけで思考していると、同じことを何度も考えてしまったり、そもそも何が問題だったのか忘れてしまったりと、混乱してしまうことがあります。

一方で、考えたことをひたすら書き出していけば、自分の置かれている状況を客観的に見ながら物事を捉えることができるので、問題解決に繋がります。

思考していることを文章に書き出すのは、感情的になって冷静に考えられなくなっているときにも役立ちます。感情を書いていると気持ちが落ち着き、「ではどうすれば良いのか?」という本当に大切な問いについて考えることができますよ。

  • 「なぜ?」を繰り返す

メタ思考を身につけるためによく使われるトレーニング方法が「なぜ?」を繰り返すことです。「なぜ?」を問い続けると物事の本質にたどり着き、真の課題が見えてきます。

例えば「残業を少なくしたい」という課題を解決したいなら、「なぜ残業が多いのか?」→「仕事に集中できていない」→「なぜ集中できないのか?」→「睡眠不足だから」→「なぜ睡眠不足なのか?」→「寝る前にスマートフォンを見る時間が長いから」というように進めていきます。

まずは自分が抱えている身近な問題に対して「なぜ?」を繰り返し、解決策を導き出す練習をしてみましょう。

  • アナロジー思考をする

アナロジー思考とは、ある事例や構造を違う分野に当てはめて考えることで、特に新しいアイデアを出したいときに向いている思考法です。

例えば、トレーニングジムを題材にしてアナロジー思考をする場合、まずはトレーニングジムが成功している要因を考えます。それが「先生がマンツーマンで指導してくれること」だと仮定した場合、それを他の分野に当てはめることで新しいアイデアを探るのです。

仮にあなたがプログラミングに関する新しいサービスを考えている場合、「担当者がついて指導するプログラミングスクール」などが思いつくでしょう。

このように、一見関係がなさそうな分野からアイデアを引っ張ってくることで、普段は考えつかないような新しい発見をすることができるようになります。

自分でいくつかお題を設定し、それを元に新しいアイデアが生み出せないか考えてみましょう。

まとめ 

メタ思考とは俯瞰的に世界を見て、より広い範囲で物事を捉えようとすることです。ビジネスパーソンがメタ思考を身につければ、アイデアが生まれやすくなったり、課題を把握するのが上手くなったりと色々なメリットがあります。

ぜひ今回ご紹介したトレーニングを実践し、普段からメタ思考で考える癖をつけましょう。