・力を入れて作った商品なのに売れない
・発売当初は売れていたのにだんだん売れ行きが悪くなってきた
・より多くの人に商品を利用してもらいたい
こんなお悩みはありませんか?
会社の経営を成功させるためには商品力を上げることが欠かせません。なぜなら商品が売れなければ売上や利益を増やすことができないからです。
商品力を上げる方法の1つとして、今ある商品を改良するという方法があります。既存の商品をブラッシュアップすれば新しい商品を開発する場合に比べて少ない費用や手間で売上を伸ばすことができます。
ブラッシュアップは適当にやっても効果は出ません。売れる商品作りをするための正しい方法に沿ってやることが大切です。
そこで、今回は中小企業が商品やサービスをブラッシュアップする方法について徹底解説していきます。商品力を上げることで経営状況を改善したい方は必見です。
商品によって改善点は異なるので、自分たちの商品・サービスに適した方法を見つけ、今より売れる商品を作りましょう。
中小企業が商品・サービスをブラッシュアップすべき理由3つ
今の商品でもある程度は売上があると変化を加える必要性が感じられないと思うかもしれません。しかし、商品力を上げることは企業にとってとても重要なことなのでどこかのタイミングで検討するべきです。
そこで、まず初めに中小企業が商品をブラッシュアップすべき理由をご紹介します。
・ニーズは移り変わるから
発売したばかりの頃は売れ行きが良かったものの、時が経つごとにだんだん売れなくなってきたという経験はありませんか?
その理由の1つとして、ニーズの移り変わりが挙げられます。消費者の需要は時間が経つごとにだんだんと変わっていくものです。
企業は商品を時代の変化に合わせて変えていかなければ売上は下がってしまいます。
・価格競争に巻き込まれなくなるから
商品力が落ちて他社との違いをアピールできなくなれば価格競争に巻き込まれてしまいます。すると、価格を下げなければ顧客を増やすことができず、売上や利益は減ってしまいます。
そのため、定期的に商品やサービスを改善し、他社との違いを明らかにすることで価値に見合った価格で購入してもらえるように仕掛ける必要があります。
・販路が広がるから
商品やサービスをブラッシュアップし、機能やデザインが変わると販路を広げるきっかけになります。
新たな魅力が生まれることで、今までとは違う層にアピールできるからです。
ブラッシュアップしたら積極的に認知を広げ、新しい取引先や顧客を獲得するための活動に力を入れましょう。
商品・サービスのブラッシュアップの例7つ
ブラッシュアップと言っても、具体的にどのように手を加えれば良いのか分からないという方も居るのではないでしょうか?
そこで、次に商品やサービスのブラッシュアップの例をご紹介します。
・デザインを変える
形がある商品の場合はデザインを変えることで既存の商品を新しく生まれ変わらせることができます。
例えば、パッケージの色、形、大きさ、素材など改良できる点は色々あります。見た目を変えると印象がガラリと変わるので、これまでの顧客以外の人の目に止まる可能性があります。
・機能を強化する
商品の機能を強化することは顧客にとってはとても魅力的です。使える機能や受けられるサービスが増えれば便利ですよね。
ただし、どんな機能をつけても良いということではなく、消費者が求めている機能を追加することが大切です。
・機能を減らす
ブラッシュアップは機能を追加することだけではありません。反対に機能を減らすこともまたブラッシュアップと言えます。
機能が少なくなると魅力が下がるのではと思う方も多いかもしれませんが、シンプルになることで分かりやすさや使いやすさといった新しい魅力が生まれます。
・軽量化する
重さを変えることでこれまでの製品との違いを出すこともできます。
例えば、持ち運ぶことが多い製品は軽くなることで持つのに必要な力が少なくなり、疲れにくくなるというメリットがあります。
・納品までにかかる時間を短縮する
商品自体の機能やデザインを変えるだけでなく、周りのサービスに力を入れるという方法もあります。
例えば、納品までにかかる時間を減らすことができれば顧客は早く問題を解決することができ、満足度の向上に繋がります。
・アフターケアに力を入れる
商品やサービス購入後の対応に力を入れることもブラッシュアップの方法の1つです。
購入したらそれで終わりではなく、壊れたときの修理保証を用意したり、分からないことがあれば質問できるアフターサービスなどをつけたりすると、商品価値をより高めることができます。
・価格を抑える
価格は顧客が商品を購入するときに気になる要素の1つです。内容が変わらないにも関わらずただ値下げをすれば売上や利益の低下に繋がります。
しかし、素材を変えたり、中身を変えたりすることで価格を抑えることができれば利益は確保しつつ、新しい層へとアプローチできるでしょう。
中小企業が商品・サービスをブラッシュアップするためにすべきこと6つ
商品やサービスのブラッシュアップはただ変化を色々と加えれば良いわけではありません。顧客を惹きつける付加価値をつけることが欠かせません。
そこで、中小企業が商品をブラッシュアップするためにすべきことをまとめました。
・従来の商品・サービスが選ばれた理由を考える
まずは今まで販売していた商品やサービスが顧客に選ばれた理由を振り返ってみましょう。デザイン、機能、フォロー体制など商品によって様々な魅力があったはずです。
顧客に選ばれた理由は他社にはない自社ならではの強みと言えます。その強みを生かして設計すれば、新しく生まれ変わった商品も多くの顧客に購入してもらえるでしょう。
・顧客が抱える課題を明確にする
商品やサービスを作るときに欠かせないのが顧客が抱える課題を明確にすることです。なぜなら、顧客は自らが抱える問題や悩みを解決するために商品を購入するからです。
いくら商品を改良したとしても、顧客にとって必要ないものなら買ってはもらえません。
そこで、ターゲットがどのような課題を抱えているかをリストアップしましょう。
・顧客の課題に対して提供できる価値を明確にする
顧客の課題が分かったら、それを解決するために顧客は何を望んでいるかを想定しましょう。さらに、問題解決のために自社が提供できる価値についても考えましょう。
例えば、製造業の場合は顧客が「新しい商品をリリースしたいと考えているがあまり予算をかけられず大量に発注できない」という課題を抱えているとします。この場合、顧客は少量生産に対応できる工場を必要としています。すると、「少量からでも生産できる」という価値を提供することで、顧客の悩みを解決できることが分かります。
最初に振り返った従来の商品が顧客に選ばれた理由も含めて、会社が提供できる価値について考えてみましょう。
・提供できる価値をさらに高める方法を考える
商品やサービスを通して顧客に提供できる価値が分かったら、それをより高めるためにはどうすれば良いかも考えてみましょう。
価値が大きくなればなるほど、「〇〇の問題を解決するならこの商品」というように問題が発生したときに思い出してもらえるようになります。
・ペルソナを決める
顧客が抱える悩み、顧客が欲しいもの、それに対して会社が与えられる価値が分かったら、商品のペルソナを設定しましょう。
ペルソナとは商品やサービスの理想の顧客像のことです。なんとなくでターゲットを決めるのではなく、たった一人の架空の人物像を作り出します。
ペルソナ設定では、名前、年齢、居住地、家族構成、職業と具体的なプロフィールを決めていきます。さらに抱えている悩みなど内面的なところも設定します。
ターゲットを絞ると顧客の数が少なくなってしまうのではないかと思う方もいるでしょう。しかし、誰にでも売れるように作れば誰の目にも留まらず売れなくなってしまいます。
一方で、ペルソナを作り、理想の顧客像に向けて商品設計や販売促進をすればペルソナに近い属性の方の目に留まりやすくなります。
そこで、ブラッシュアップする商品の具体的な顧客像を考えてみましょう。
・商品・サービスのコンセプトを決める
ペルソナが決まったら、その内容を踏まえた上で商品やサービスのコンセプトを考えていきましょう。
どんな市場を狙うのか、どのような形でサービスを提供するのか、どのような表現を使って商品をアピールするのかといった具体的なことを決め、顧客にとって魅力的な商品を作りましょう。
中小企業が商品・サービスのブラッシュアップを成功させるコツ6つ
ブラッシュアップを成功させるためにはいくつか押さえておくべきポイントがあります。
これからご紹介していくので、ぜひ覚えておきましょう。
・他社が真似できない強みをアピールする
商品のブラッシュアップを成功させるには自社の強みを生かして価値を大きくすることが大切です。このとき、強みは他社が真似できないものを選ぶことを意識しましょう。
他の企業でも提供できる価値なら、大手に真似されてすぐにシェアを奪われたり、価格競争になってしまったりする恐れがあります。
自社が提供できるもので、且つ他社にはない魅力や強みを探しましょう。
・顧客目線で考える
ブラッシュアップを成功させるためには顧客目線で物事を考えることが大切です。自社の商品が選ばれてきた理由や顧客が抱えている悩みを「多分こうだろう」と会社の人間の視点で考えてしまうと、実際との相違が生じ、新しい商品をリリースしても思うような成果が出なくなってしまいます。
顧客の考えを予測する際は統計を調べたり、既存顧客や見込み客にアンケートをとったりして、顧客目線のデータを集めましょう。
・解決のためにお金を払う課題を選ぶ
商品やサービスで解決する問題はその解決のために顧客がお金を払うものを選びましょう。
お金を出してまで解決しようと思わない問題にアプローチする製品を作っても、売上は見込めないでしょう。
そこで、顧客が抱えている課題が分かったら、それにお金を払いそうか、既に解決のためにお金を払っているかということを確認しましょう。
・市場があるかを確認する
売上を上げていくためには市場があることが欠かせません。ブラッシュアップした商品のターゲットの数があまりに少なければ、売れることはあってもまとまった売上にはなりません。
そこで、大まかなコンセプトが決まったら市場はありそうか、具体的にどれくらいの数のターゲットが居て、売上はどのくらいになりそうかといったことを調べましょう。
・付加価値をつけすぎて複雑になるのを避ける
商品をブラッシュアップするときにはあれもこれもと色々な機能やサービスをつけたくなるでしょう。
しかし、付加価値をつけすぎるとどんな商品なのかが分からなくなり、他社にはない強みも伝わりづらくなります。
そこで、すぐに魅力が分かるような商品設計を意識しましょう。
・結果を分析する
ブラッシュアップした商品をリリースしたら結果を分析しましょう。売上はどのくらいか、狙っていたターゲットに届いているか、今までと違う層にアプローチできているかといった色々な指標があるはずです。
もし、狙いとは異なる結果になった場合は課題を見つけ、改善をしましょう。
このように結果の分析と改善を繰り返すことによって、売上を伸ばしていくことができます。
まとめ
消費者のニーズは時代とともに移り変わるからこそ、一度リリースした商品を定期的に見直し、ブラッシュアップすることが求められます。
商品やサービスをさらに魅力的なものにするには他社にはない自社ならではの強みを使って、顧客の悩みや課題を改善することを目指しましょう。