この記事では次の内容をまとめています。

・デジタルセールスルーム(DSR)とは
・デジタルセールスルーム(DSR)の機能
・デジタルセールスルーム(DSR)の活用方法

デジタルセールスルームの導入を考えている企業が知っておくべきことを全てまとめました。

目次
  1. デジタルセールスルーム(DSR)とは
  2. デジタルセールスルーム(DSR)とSFAとの違い
  3. デジタルセールスルーム(DSR)の機能9選
    1. 営業資料の一元管理
    2. 議事録作成
    3. チャット
    4. エンゲージメント分析
    5. タスク管理
    6. リマインド通知
    7. 他ツールとの連携
    8. 契約手続き
    9. 顧客専用ページ
  4. デジタルセールスルーム(DSR)の使用方法3ステップ
    1. 専用ページ作成
    2. 資料を共有・追加
    3. 利用状況の分析
  5. デジタルセールスルーム(DSR)の活用シーン3選
    1. 商談前
    2. 営業フォロー
    3. 失注後のフォロー
  6. デジタルセールスルーム(DSR)を使うメリット7選
    1. 顧客の関心が可視化される
    2. 顧客の関心が高まっているタイミングが分かる
    3. 資料を探す手間が省ける
    4. 営業の進捗状況を社内で共有できる
    5. 顧客が自発的に資料を読み込む
    6. 顧客満足度が上がる
    7. 顧客が不明点をすぐに解決できる
  7. デジタルセールスルーム(DSR)のデメリット3選
    1. 顧客と直接接触する機会が減る
    2. 顧客がデジタルツールに不慣れな場合も
    3. セキュリティが重視される
  8. デジタルセールスルーム(DSR)の活用方法6選
    1. DSRから分かった顧客の関心に合わせて資料を作る
    2. 決裁者にルームに参加してもらう
    3. 商談前は最低限見てほしい資料だけ載せる
    4. 閲覧がない場合は連絡をとる
    5. DSR内のチャットには迅速に返信する
    6. 営業部署内で使い方を統一する
  9. デジタルセールスルーム(DSR)の選び方4選
    1. 自社が抱える営業課題に合っているか
    2. 自社・顧客にとって使いやすいデザインか
    3. 社内のツールとの連携が可能か
    4. 日本製か海外製か
  10. デジタルセールスルーム(DSR)が向いている企業の特徴3つ
    1. BtoB企業
    2. 成約までのリードタイムが長い
    3. 比較・検討フェーズで負けやすい
  11. まとめ

デジタルセールスルーム(DSR)とは

デジタルセールスルームとは、営業や商談に関わる資料を一元管理し、顧客と共有できるオンライン上の部屋です。

英語で頭文字を取って「DSR」と呼ばれることもあります。

ただ資料を載せるだけでなく、顧客とチャットでコミュニケーションを取ったり、顧客の閲覧状況を把握することもでき、結果として顧客の検討状況に合わせた適切なフォローが可能になります。

デジタルセールスルーム(DSR)とSFAとの違い

SFAは営業活動に関する情報を一元管理するツールなので、DSRと似ていると思う方もいると思います。

大きな違いはDSRは顧客と共有するのに対し、SFAは完全に社内向けという点です。

DSRでは顧客とコミュニケーションをとったり、閲覧状況を分析することで、次に打つべき手を考えます。

一方で、SFAでは営業の進捗や顧客の反応から、次のアプローチを検討します。

デジタルセールスルーム(DSR)の機能9選

この章ではDSRの主な機能をご紹介します。

1.営業資料の一元管理
2.議事録作成
3.チャット
4.エンゲージメント分析
5.タスク管理
6.リマインド通知
7.他ツールとの連携
8.契約手続き
9.顧客専用ページ

営業資料の一元管理

・議事録

・営業資料

・提案資料

・製品カタログ

・見積書

といった商談に関わる様々な資料を1つのルームでまとめて管理することができます。

議事録作成

商談の録音や映像データからAIが自動で議事録を作成します。

それをDSR内で共有すれば企業側も顧客側もいつでも内容を振り返ることができます。

チャット

DSRはこちらから商談資料を提示するだけの一方的なコミュニケションではなく、チャットを使ってリアルタイムで会話をすることもできます。

すぐに顧客の疑問を解消することで信頼性が増しますし、前向きに検討するきっかけになります。

エンゲージメント分析

・顧客がどの資料を閲覧したか

・どのページにどれくらい滞在したか

といった行動履歴を把握・分析できる機能です。

タスク管理

商談後にすべきタスクやアクションを可視化し、双方が把握できるようにします。

これにより対応漏れを防ぐことができますし、やり取りもスムーズに進みます。

リマインド通知

あらかじめ設定したタイミングで、タスクやアクションの通知を行います。

他ツールとの連携

SFAやCRMなど、他ツールと連携が可能です。

連携することで、社内への連絡作業や、各ツールへの入力の手間が省けます。

契約手続き

電子署名機能によって契約書を締結することができます。

顧客専用ページ

DSRでは当然、顧客が閲覧できるページは企業側のものとは異なり、専用のページが作成されます。

デジタルセールスルーム(DSR)の使用方法3ステップ

この章ではDSRの使用方法を流れに沿って簡単にご説明します。

1.専用ページ作成
2.資料を共有・追加
3.利用状況の分析

専用ページ作成

顧客専用のページを作成し、必要に応じてSFAやCRMとの連携も行います。

商談資料を共有し、商談後なら議事録や録画映像も追加します。

準備ができたらページを顧客に共有します。

資料を共有・追加

必要に応じて、追加で資料の共有を行います。

例えば、商談で判明した新たなニーズがあれば、参考になりそうな資料を追加します。

また、顧客の検討段階に合わせて情報を提供していくのも効果的です。

利用状況の分析

エンゲージメント分析機能で、顧客のDSRの閲覧状況を分析します。

顧客の関心があるテーマや、検討段階を予想して、適切なフォローを行います。

かなり前向きであることが読み取れれば、クロージングに移っても良いでしょう。

デジタルセールスルーム(DSR)の活用シーン3選

この章ではDSRを活用できる具体的なタイミングをご紹介します。

1.商談前
2.営業フォロー
3.失注後のフォロー

商談前

商談で使用する資料を事前にデジタルセールスルームで共有し、顧客に確認してもらえば、商談当日は会社紹介やサービスの概要といった基本的な説明に時間を取られることがなく、より具体的な内容について議論できるようになります。

また、エンゲージメント分析によって、顧客が関心を持っているポイントを把握し、商談内容を最適化することも可能です。

営業フォロー

既に何度か触れていますが、商談後は議事録、補足資料、見積書などを専用ページに追加することで、顧客はいつでも振り返ることができます。

失注後のフォロー

一度失注した顧客に対しても、デジタルセールスルームは使えます。

例えば

・新しい導入事例

・新製品情報

・サービスのアップデート情報

などを専用ページに追加していくことで、顧客は必要なタイミングで最新情報を確認できます。

すると、関係を維持できるだけでなく、再検討に繋がる可能性もあります。

デジタルセールスルーム(DSR)を使うメリット7選

この章では企業がDSRを使用するメリットをご紹介します。

1.顧客の関心が可視化される
2.顧客の関心が高まっているタイミングが分かる
3.資料を探す手間が省ける
4.営業の進捗状況を社内で共有できる
5.顧客が自発的に資料を読み込む
6.顧客満足度が上がる
7.顧客が不明点をすぐに解決できる

顧客の関心が可視化される

顧客がDSR内で閲覧している資料から、関心を持っているテーマが分かります。

これは従来の営業手法では得られないメリットです。

データに基づいて、顧客が求めている情報やコンテンツを判断できるため、営業効率が上がります。

また、複数の顧客の閲覧データから、

・どんなコンテンツがウケやすいか

・どんなニーズがあるか

といったことも分かり、より有益なコンテンツ作りの参考になります。

顧客の関心が高まっているタイミングが分かる

顧客が積極的に情報収集をしているタイミングも把握できます。

例えば、短期間で複数の資料が閲覧されている場合、検討が進んでいたり、上司への提案を控えている可能性が高いと考えられます。

このようなタイミングで連絡を取ることで、適切な提案やフォローができ、成約率が高くなります。

資料を探す手間が省ける

従来の営業スタイルでは、顧客は以前もらった資料を再確認したいとき、メールの履歴を遡ったり、紙の資料を探したりと、手間がかかりました。

一方、DSRでネット上の1箇所に資料を集約すれば、必要な資料をすぐに見つけられるようになります。

営業の進捗状況を社内で共有できる

DSRを見れば

・顧客とのやり取り

・共有資料

・閲覧状況

を誰でも確認できます。

これにより、営業担当者だけでなく上司や他のメンバーも商談の進捗を把握できるようになります。

そのため、他の人が必要に応じてサポートを行ったり、営業戦略を見直したりすることが可能になります。

顧客が自発的に資料を読み込む

顧客専用ページに資料をまとめておくことで、顧客は自分のタイミングで必要な情報を確認できます。

そのため、営業担当者が直接説明する手間が省けます。

顧客満足度が上がる

先ほども触れたように、必要な資料や情報をいつでも確認できる環境を提供することで、顧客にとって利便性が高くなります。

また、顧客の関心が高まっているタイミングを見極め、追加で適切な情報を提供することも顧客満足度を上げるきっかけになります。

顧客が不明点をすぐに解決できる

顧客は疑問が生じたとき、DSRへアクセスすればすぐ情報を探すことができます。

また、チャット機能が備わっているDSRでは、その場で質問を送ることも可能で、リアルタイムでコミュニケーションを取れます。

このようにして、顧客の不安や疑問を早期に解消すれば、検討を前に進めやすくなります。

デジタルセールスルーム(DSR)のデメリット3選

この章ではDSRのデメリットをご紹介します。

1.顧客と直接接触する機会が減る
2.顧客がデジタルツールに不慣れな場合も
3.セキュリティが重視される

顧客と直接接触する機会が減る

これまで顧客は質問や疑問がある場合、直接担当者に聞くことも多かったです。

しかし、デジタルセールスルームを導入すると、情報提供がオンラインで完結するため、対面や電話などで直接やり取りする機会が減ります。

オンライン上でもコミュニケーションは取れますが、やはり直接接触した方が信頼性は高くなりやすいでしょう。

顧客がデジタルツールに不慣れな場合も

顧客の中にはデジタルのツールに慣れておらず、DSRを使いこなせなかったり、そもそも利用することに抵抗を感じる可能性もあります。

これではせっかく資料を共有しても、十分に活用されません。

そこで、使い方を丁寧に説明したり、従来の方法で営業したりと、臨機応変に対応することが求められます。

セキュリティが重視される

DSRでは見積書や契約書など、機密性の高いデータを共有することもあります。

そのため、情報漏洩や不正アクセスを防ぐ対策が不可欠です。

セキュリティ管理を徹底しているツールを選びましょう。

デジタルセールスルーム(DSR)の活用方法6選

この章ではDSRの活用方法をご紹介します。

1.DSRから分かった顧客の関心に合わせて資料を作る
2.決裁者にルームに参加してもらう
3.商談前は最低限見てほしい資料だけ載せる
4.閲覧がない場合は連絡をとる
5.DSR内のチャットには迅速に返信する
6.営業部署内で使い方を統一する

DSRから分かった顧客の関心に合わせて資料を作る

DSRは導入するだけでは意味がありません。

顧客の行動データを確認し、リアルタイムで関心のあるテーマや抱えている課題を把握し、顧客にとって有益な情報を提供しましょう。

「自分達を理解してくれている」と好印象を抱いてもらえるでしょう。

決裁者にルームに参加してもらう

BtoBの取引では、商談をする担当者だけではなく、決裁者の理解も得なくてはいけません。

DSRでは決裁者も専用ページにアクセスし、担当者と同じ資料を確認してもらうことが可能です。

このとき、決裁者向けの資料を用意すれば、直接自社の強みやメリットを伝えられますし、担当者も説明する手間が省けます。

結果、商談が良い方向に進むのはもちろんのこと、意思決定のスピードも速まるでしょう。

商談前は最低限見てほしい資料だけ載せる

商談前にDSRを活用する場合、「これだけは見てほしい」と思う資料だけを共有しましょう。

なぜなら、最初から資料の数が多いと、顧客はどこから確認すれば良いのか分からず、混乱するからです。

一方で、適切な内容・量の情報を提供すれば、こちらが把握してほしい内容を確実に理解してもらえて、商談の質が高くなります。

閲覧がない場合は連絡をとる

DSR導入後、必ずしも顧客がDSRに頻繁にアクセスするとは限りません。

もし、あまり閲覧していないようであれば、状況を確認するために連絡を取りましょう。

このとき、ただ催促するだけでは、こちらの都合だけ考えているようで印象が良くないので

・困っていることがないか聞く

・補足情報を提供しつつ、状況も聞く

このように自然にアプローチするのがおすすめです。

DSR内のチャットには迅速に返信する

チャット機能がついているDSRでは、顧客から質問や相談が届いたらすぐに返信しましょう。

回答が早ければ顧客は安心して検討を進めることができます。

また、疑問点を早期に解消することで検討の停滞を防ぎ、商談をスムーズに進める効果も期待できます。

営業部署内で使い方を統一する

デジタルセールスルームを効果的に活用するためには、営業担当者ごとに自由に使うのではなく、ある程度社内で使い方を統一するのがポイントです。

成果が出ている活用方法をチーム内で共有し、効果的な使い方を編み出し、それを営業部全体で取り入れることで、組織全体のパフォーマンスが向上します。

デジタルセールスルーム(DSR)の選び方4選

この章ではDSRを選ぶときに見るべきポイントをご紹介します。

1.自社が抱える営業課題に合っているか
2.自社・顧客にとって使いやすいデザインか
3.社内のツールとの連携が可能か
4.日本製か海外製か

自社が抱える営業課題に合っているか

DSRは様々な種類があり、製品によって強みや機能が異なります。

そのため、デジタルセールスルームを選ぶ際は、まず自社が抱えている営業課題に合った機能を持っているかを確認することが重要です。

・営業資料の管理に手間がかかっている

・商談後に顧客に適切なアプローチができていない

など、まずは営業の課題を明確にし、それを解決する機能を持ったDSRを選びましょう。

自社・顧客にとって使いやすいデザインか

操作が複雑で使いにくいツールを選んでしまうと、社内での活用が進みません。

また、DSRは営業担当者だけでなく、顧客も利用するツールです。

そのため、顧客にも負担を与えないかどうかも大事なポイントです。

直感的に使えて、誰でも簡単に利用できるツールを選びましょう。

社内のツールとの連携が可能か

DSRは既存の営業ツールと連携させることでより便利に使用できます。

例えば、CRMやSFAと連携すれば、顧客情報や商談履歴を自動で同期でき、営業担当者の入力作業を減らすことが可能です。

そこで、デジタルセールスルームを導入する前に、社内で利用しているツールやシステムと連携できるかどうかを必ず確認しておきましょう。

日本製か海外製か

DSRには日本企業が開発したツールと海外企業が提供するツールがあります。

海外製ツールは機能や実績が豊富な一方で、日本語サポートが不十分であったり、日本企業の商習慣に対応していない場合があります。

また、日本語に対応していても、言葉が不自然で使いにくいケースもあるかもしれません。

反対に、日本製ツールはサポートが受けやすく、基本的に国内企業向けに設計されているのがメリットです。

自社の営業スタイルやサポート体制の必要性を考慮しながら、どちらが適しているかを判断するとよいでしょう。

デジタルセールスルーム(DSR)が向いている企業の特徴3つ

この章ではDSRが向いている企業の特徴をご紹介します。

1.BtoB企業
2.成約までのリードタイムが長い
3.比較・検討フェーズで負けやすい

BtoB企業

BtoBの商談では、担当者だけでなく上司や決裁者など、複数人が関わりながら検討を進めるため、資料の一元管理や共有環境の整備が重要になります。

DSRに決裁に関わる全員を招待すれば、関係者全員が同じ情報を確認するため、スムーズな意思決定を促せます。

成約までのリードタイムが長い

成約までに長い時間がかかることが課題となっている場合にも向いています。

検討期間が長いほど、顧客との接点が途切れたり、競合が優位になるリスクが高まります。

DSRがあれば顧客は必要なタイミングで気軽に自社の情報にアクセスできます。

また、閲覧状況をもとに適切なタイミングでフォローすることで、成約までのリードタイムは短くなります。

比較・検討フェーズで負けやすい

競合との比較・検討段階で選ばれにくい企業にも、デジタルセールスルームは有効です。

DSRで競合との比較資料を共有し、自社の差別化ポイントをアピールすれば優位性を保つことができます。

また、DSRから問い合わせにすぐに対応することも、自社の印象を良くするきっかけになります。

まとめ

デジタルセールスルームは商談の関連資料をオンライン上の一箇所に集約できるものです。

資料を見返すためにメールを遡らずに済むというメリットがあるのはもちろんのこと、エンゲージメント分析機能を通して顧客の動きを見ることで、効果的なアプローチ方法が分かるのも強みです。

海外製も含め、DSRには様々な種類があるので、自社の課題を解決できる機能を備えているものを選びましょう。