パソコンやスマートフォンが普及した今、集客の手段としてネットは欠かせないものになっています。特にホームページは興味を持った人に自社のことを詳しく知ってもらえる機会になり、信頼性を高めることにも繋がります。
しかし、ホームページはただ作れば良いわけではありません。公式サイトを用意していても、見ている人が望むコンテンツがなければそのまま離脱されて、リード獲得のチャンスを失ってしまいます。
サイトの訪問者が資料請求やセミナーへの申し込みなど、こちらが望む行動をしてこそ作った意味があります。
売上を伸ばしたり、集客ができたりするホームページを作るためには戦略を立てながら準備をすることが欠かせません。時間はかかりますが、一度完成すればリードを集める資産となってくれるので、手間をかける価値はあります。
そこで今回は、中小企業が売れるホームページを作るために欠かせない要素について解説していきます。これからホームページを作ろうと思っている、サイトはあるものの問い合わせには繋がっていないという方はぜひ参考にしてくださいね。
中小企業がホームページを作るときにまず決めるべきこと5つ
公式サイトを作るとき、いきなり制作に取り掛かるのではなく、いくつか決めておかなくてはいけないことがあります。ここで準備をしておくことでターゲットがアクションを起こすホームページを作ることができます。
そこで、まずは中小企業がホームページを作るときに考えるべきことをご紹介していきます。
- ホームページを作る目的
まずはなぜホームページを作るのかを明確にしましょう。目的をはっきりさせず、なんとなく作ったサイトでは訪問者は居ても企業にとってプラスになるような成果を出すことはできません。
売上を上げたい、リードを増やしたい、まずは資料請求に繋げたいなど会社によってホームページを通して得たい成果があるはずです。それを明確にした上で戦略的に制作し、狙った結果を出しましょう。
- ブランディング
どれだけ良いサイトを用意しても、会社の魅力が感じられなければ申し込みには繋がりません。魅力を伝えるためには自社のブランディングを決めましょう。自社にしかない強みや売りを見つけ、それをアピールすることで他社との差別化を図ることができます。
- ターゲット
誰に向けて発信するのかというターゲット設定も欠かせません。ターゲットを絞ってしまうと顧客の数が減るのではと懸念する人がいますが、広い範囲にアピールしようとすると誰に向けたサービスなのかが伝わらないので、逆に売上を下げる原因になってしまいます。
一方で、ターゲットを具体的に設定し、その人達に向けて発信をすれば見込客に「これは自分のための商品だ」ということが伝わり、申し込みに繋がります。
そこで、自社の商品やサービスを購入して欲しい人の性別、年齢、職業、家族構成など細かい項目について掘り下げてみましょう。
- ターゲットの悩み
ターゲット設定は年齢や職業などの属性を掘り下げるだけでは不十分です。その人はどんな悩みを持っているかというところまで明確にしましょう。
ターゲットの悩みを掘り下げ、それを解決するためのアプローチをサイト内で仕掛けることで、「この商品なら自分の悩みを解決してくれるかもしれない」という信頼を持ってもらえます。
- 数値目標
売れるホームページにするためには数値目標を設定しましょう。例えば、リードの獲得数やサイトの訪問者数などの目標を決めておけば、それを達成するために必要な行動が明確になり、効率よく成果を出すことができます。
中小企業が売れるホームページを作るために必要な要素4つ
ホームページを作るとき、欠かせない4つの要素があります。これを意識しながら設計することにより、多くの人に閲覧され、申し込みも増えるサイトになります。
ぜひ4つの要素を頭に入れておきましょう。
- カスタマージャーニー
これは顧客の動きを時系列で可視化するマーケティング手法です。具体的には顧客が商品やサービスの存在を知り、購買意欲が高まり、申し込みをするという一連の流れを見える化します。
現代では新聞、テレビ、ネット、SNSなどあらゆる媒体から情報を仕入れられるため、顧客の購買行動は複雑になっています。だからこそ、顧客の行動をカスタマージャーニーによって分析することで、どうすれば自社サイトを通して契約に繋げられるかの答えが見えてきます。
- CTA
CTAとはコールトゥアクションの略で、申し込みや問い合わせなどのボタンを設置し、読者に行動を促すことを指します。サイトを閲覧しているときに「資料請求」、「お申し込みはこちらから」といったボタンや表示を見たことがあるのではないでしょうか。これがまさにCTAの例です。
自社に対して興味を持てば自然とユーザーは申し込みするのではと思うかもしれませんが、何もしない場合に比べて、具体的に取るべき行動を指示した方が人は行動しやすくなります。そこで、CTAを活用して求めるアクションを起こしてもらえるように仕掛けましょう。
- ターゲットの役に立つコンテンツ
企業のホームページではただ会社概要やサービスの説明などを載せるだけでは不十分です。これではCTAをしても結果に結びつきません。
では何が必要かというと、ターゲットの役に立つコンテンツです。サイトを見に来る人は何かしらの悩みを抱えていることが多いです。そこで、その悩みを解決するヒントになる情報をブログで紹介すれば、「この企業は自分が求めているサービスを提供してくれるかもしれない」と信頼してもらうことができます。
コンテンツを通して信頼性を上げることができればCTAの効果も高まるでしょう。
- SEO
SEOとはヤフーやグーグルといった検索エンジンの検索結果の上位に表示されるようサイトを調整することです。
ネットで調べものをするときのあなたの行動を思い出してみてください。恐らく、検索結果の最初の方に出てきたサイトを見ることがほとんどではないでしょうか?このように、上位に表示されるサイトほど閲覧数は多くなるので、ホームページを持つならSEO対策をして多くの人に見られるように工夫する必要があります。反対に、対策を何もしなければせっかくホームページを作っても誰にも見られません。
SEO対策には様々な方法があり、さらに、方法はどんどん変わるので常に最新の情報を仕入れることが欠かせません。
中小企業のホームページに必要な具体的なコンテンツ9つ
サイトに必要な要素が分かっても、具体的にどんなコンテンツを入れればいいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
そこで、企業ホームページに必要なコンテンツをまとめました。
- 会社概要
企業ホームページでは会社概要が欠かせません。商品やサービスに興味を持っても、企業の情報が書かれていなければ信頼性に欠け、購入しようとは思えないはずです。
そこで、会社名、代表者、所在地、資本金など会社にまつわる情報を載せましょう。
- サービス紹介
売れるホームページにするためには商品やサービスの紹介も忘れずに入れましょう。企業に興味を持った人はどのようなサービスを提供しているのかを確認するはずで、求めているサービスが提供されていれば、購入や契約を検討するでしょう。
- 自社の強み
競合ではなくあなたの会社を選んでもらうためには他の企業にはない魅力に気づいてもらうことがポイントになります。
そこで、自社だからできること、自社を選ぶことで顧客が得られるベネフィットなどを伝えましょう。
- 実績
購入するときに顧客が恐れるのはお金を払って買ったにも関わらず何も得られない未来です。高単価であればあるほど、購入を決断するときには慎重になるでしょう。
そんなとき、会社の実績をホームページに載せていれば、購入を迷っている人の背中を押すことができます。例えば、顧客の変化やサービスを利用した人の声などを紹介することで、「自分もこのサービスで成果を出せそう」と安心してもらえます。
- お役立ちコンテンツ
先ほども触れましたが、ホームページには見ている人の役に立つコンテンツを入れましょう。ブログは無料で誰でも見れるものですが、それでも有料級の濃い情報を発信することで、ノウハウやスキルがあることをアピールできます。また、顧客に親身になる会社であることも伝わるでしょう。
お役立ちコンテンツは社内の人間が書くのはもちろん、WEBライターに外注して書いてもらうという方法もあります。
- よくある質問
よく聞かれる質問があればこれもコンテンツにしましょう。Q&Aを用意しているサイトは多いですよね。多くの人が疑問に持つことをサイトであらかじめ解説することによって親切な印象を与えられますし、企業への理解も深めてもらえます。
また、企業側にも問い合わせに対応する手間が省けるというメリットがあります。
サイトを開設し、新たな質問が増えてきたら、その都度よくある質問のコンテンツを充実させましょう。
- 問い合わせページ
企業へは電話やメールなどを使って連絡を取ることもできますが、サイト内にお問い合わせフォームがあればより簡単に連絡することができます。必要事項を入力して送るだけなので手間がかからず、連絡してみようと思ったときにすぐに行動に移せるため、リードを獲得するチャンスを失いません。
問い合わせフォームには返信までに要する日数や返信メールが迷惑メールと認識されないように自社のメールのドメインなどを記載しておきましょう。
- 資料請求
資料請求をしてもらうことがホームページを作る目的の1つなら、資料請求を促すボタンや申し込みフォームを設置しましょう。サイト内の分かりやすい場所に記載することによって、企業に興味を持っている人の行動を促すことができます。
また、商品・サービスの購入を目的とする場合でも、一旦資料請求をしてもらえれば後の契約に繋がるかもしれません。
- セミナー・イベントの案内
セミナーやイベントの開催情報も載せておきましょう。見込客の「契約する前に企業のことをもう少し詳しく知りたい」というニーズを満たすことができます。
また、セミナー情報のページを用意しておくと、ネット検索から直接たどり着くユーザーを獲得できるというメリットも得られますよ。
ホームページ制作会社を選ぶときに確認すべきポイント4つ
ホームページは自分でも作ることもできますが、見やすく使いやすいデザインにするならプロに依頼するのが一番です。
ただし、制作会社はどこでも良いわけではありません。世の中にホームページを作れる会社は数多くありますが、その全てが求める成果を出せるホームページを作るスキルがあるとは限りません。
そこで、ホームページの制作会社を選ぶときに確認すべきポイントをまとめました。
- マーケティング調査を行うか
公式サイトをただのホームページではなく売れるホームページにするために欠かせないのがマーケティング調査です。企業の強み、競合、ターゲットの分析、需要があるキーワードなどを徹底的に調べた上でサイトの制作に取り掛かることで、訪問数が多く、さらにリードの獲得や契約に繋がるホームページを作ることができます。
そこで、ただサイトを作るだけでなく、売れるホームページにするための調査を行ってくれるかどうかを確かめましょう。
- 担当者が会社に訪問してくれるか
些細なことですが、担当者が直接会社に訪問するかどうかも重要なポイントです。ホームページ制作の打ち合わせはチャットやメールでもできますが、文章だけのやり取りでは言いたいことが上手く伝わらず、こちらが意図していることと違う解釈をされる場合があります。そのため、実際に顔を合わせて打ち合わせをする方がトラブルを回避することができます。
ただし、今は新型コロナウイルスの流行により、対面で会うことが難しくなっているので、直接訪問するのではなくオンライン会議ツールを使って打ち合わせをするケースが増えているかもしれません。
- 実績は豊富か
制作会社を決めるときに確認しておきたいのが実績です。これまでの制作実績を見れば、どのようなサイトを作ってもらえるのかを想像することができます。
さらに、見た目だけでなく、ホームページを作ったことでどれだけ売上や申し込みに繋がったかという成果も確認しておきたいポイントです。例えば、綺麗なデザインを作れても、リードの獲得や申し込みに繋がるような動線が作れていなければ売れるホームページにはなりませんよね。
実績が制作会社のサイトから確認できない場合は、担当者との打ち合わせの際に聞いてみましょう。
- 編集方法を教えてもらえるか
ホームページは長く運用するものなので、最初は制作会社に作ってもらっても、完成してからは社内で管理することになります。その際に困らないように操作方法を教えてもらえるサービスがあると安心です。
中小企業のホームページが完成してからすべきこと3つ
ホームページは一度完成したらそれで終わりではなく、サイトの質を高くするために引き続き運用していく必要があります。
最後に、ホームページが完成してからすべきことをまとめていきます。
- コンテンツの追加
お役立ち記事などのコンテンツは定期的に追加することでSEO対策になります。こうした記事は100記事入れることでアクセスが集まりやすくなると言われているので、まずは100記事載せることを目標にしましょう。そのあとは週に1回程度を目安に追加すると効果的です。
- 実績を増やす
実績を載せていれば信頼度を上げることができますが、いつまでも古い実績を載せていると、最近はあまり結果を出せていないという印象を与え、逆効果になってしまう恐れがあります。
そこで、実績やお客様の声は定期的に更新しましょう。実績を増やせば増やすほど企業の信頼性を高めることができます。
- 結果を分析し、改善を繰り返す
サイトの質を上げるために欠かせないのが改善です。あらかじめ決めたホームページの数値目標と現状を照らし合わせ、足りていない部分があればその要因を突き止め、対策を考えましょう。これを繰り返すことによって目標達成に近づいていきます。
まとめ
ネットが普及した今、ホームページを持つことはリードの獲得や信頼性を高めることに繋がります。ただし、ホームページはただ作れば良いというわけではなく、申し込みや契約などの最終目標を達成できるように戦略的に作ることが欠かせません。
今回ご紹介したように、カスタマージャーニー、CTA、ターゲットの役に立つコンテンツ、SEOの4つの要素を忘れずに入れ、売れるホームページを作りましょう。