この記事では次の内容をまとめています。
・営業フォロー(後追い営業)とは?
・営業フォローをすべき理由
・営業フォローに最適なタイミング
成約に繋がる営業フォローをしたい方が知っておくべきことを全てまとめました。
営業フォロー(後追い営業)とは?
商談を行った後に受注や成約に繋げるために行うフォローアップのことです。
リアルタイムの状況を確認したり、その都度必要な情報を提供したりしながら、検討中の顧客に対し、継続的にアプローチをします。
契約は基本的に一度の商談だけで決まるわけでなく、その後持ち帰って検討を行ったり、社内稟議が行われたりといったプロセスがあります。
ここで「一度話をしたから」と顧客を放置してしまうと、競合にとられたり、関心が薄れたりするリスクがあるため、営業フォローは定期的に行う必要があります。
営業フォローとリードナーチャリングの違い
リードナーチャリングは既に接触しているものの、まだ商品・サービスに対して興味・関心が低い状態の見込み顧客に対し、メルマガ配信やコンテンツ提供などで定期的にコミュニケーションをとりながら購買意欲を高めていくものです。
営業フォローでは商談までたどり着いている顧客を相手に行うため、ターゲット層が大きく異なります。
営業フォローとアフターフォローの違い
アフターフォローは契約や購入後の顧客に対して行うもので、顧客と良好な関係を維持し、顧客満足度を高めたり、継続して取引してもらうことを目的として行います。
営業フォローは成約前、アフターフォローは成約後に行われるのが大きな違いです。
営業フォローをすべき理由5つ
この章では企業が営業フォローをするメリットをご紹介します。
①購買意欲を持続させるため
②顧客のリアルタイムの状況を把握できる
③他社との比較・検討の隙を与えない
④成約までの時間が短くなる
⑤顧客との信頼関係を築ける
購買意欲を持続させるため
商談直後は関心が高くても、時間の経過とともに気持ちは冷めていき、顧客の中で優先順位が下がりやすくなります。
営業フォローを行えば定期的に接点を持てるため、熱量を維持できます。
・新たな情報の提供
・導入事例の紹介
・不安点の解消
といったアプローチを通して、検討の停滞や忘却を防ぎましょう。
顧客のリアルタイムの状況を把握できる
営業フォローを通して顧客の検討状況や社内での意思決定の進み具合などを把握できます。
相手の状況が分かればそれに合わせた提案が可能になり、自然にアプローチすることができます。
例えば、上司があまり良い顔をしていないということであれば、上層部を説得できる材料を用意することで顧客の役に立てますし、状況を前に進めることができます。
他社との比較・検討の隙を与えない
顧客が比較・検討を行うタイミングで接触がなくなると、その間に他社との関係が深まる可能性があります。
そこで営業フォローによって自社を常に意識してもらうことで、選択肢として留まり続けましょう。
また、顧客の疑問点や不安を早期に解消すれば他社に問い合わせる確率も減ります。
成約までの時間が短くなる
営業フォローによって顧客をサポートし続けることで、検討プロセスがスムーズに進みます。
その結果、成約までのリードタイムを短縮できます。
1件あたりにかかる時間が短くなれば、担当者は次の案件に早く取り組めます。
すると、対応できる案件数が増え、売上の最大化や生産性向上に繋がります。
顧客との信頼関係を築ける
定期的かつ丁寧な営業フォローは「この会社は真剣に向き合ってくれている」という安心感を生みます。
ただ売り込みをするだけでなく、有益な情報の提供や相談対応を重ねることで、単なる営業担当者ではなく、頼れるパートナーとして認識されやすくなります。
こうして信頼関係が築かれることで、最終的な意思決定にも良い影響を与えます。
また、契約後も良好な関係を築けます。
営業フォローに最適なタイミング4つ
この章では営業フォローに適したタイミングをご紹介します。
①商談直後
②商談が停滞しているとき
③失注後
④相手に進捗があるタイミング
商談直後
商談直後は、顧客の関心や熱量が最も高いタイミングです。
お礼メールを送るとともに、この段階で迅速にフォローを行うことで、商談内容の整理や不明点の解消ができ、検討を前向きに進めてもらいやすくなります。
具体的には
・議事録の共有
・追加資料の送付
・次のアクションの確認
などを行いましょう。
商談から時間を空けずに接触することが、信頼獲得と成約率向上に繋がります。
商談が停滞しているとき
相手から連絡が来ないときは状況確認のフォローが欠かせません。
こちらから連絡するのは勇気がいるかもしれませんが、放置すると優先順位が下がり、他の案件に埋もれてしまう可能性があります。
現状をヒアリングし、懸念点や問題点を把握することで、追加の提案など効果的なアプローチができるようになります。
停滞時こそ積極的なフォローが必要です。
失注後
失注したからといって関係を断つのは得策ではありません。
些細な理由で見送られただけの場合も多く、再検討される可能性はゼロではありません。
失注理由を丁寧にヒアリングし、これまでの感謝を伝えた上で定期的に有益な情報提供を続けることで、次回の商談機会を創出できます。
ちなみに、失注した顧客への営業は新規顧客獲得コストよりもずっと安く済むというメリットもあります。
相手に進捗があるタイミング
・担当者が決裁者と面談した
・予算の承認が下りた
といった動きがあるときは、後追い営業の絶好の機会です。
状況の変化に合わせて必要なフォローを行うことで意思決定を後押しできます。
営業フォローの手段4つ
この章では後追い営業に使えるフォローの手段をご紹介します。
①メール
②電話
③訪問
④オンライン商談
メール
時間やタイミングを気にせずに送れるため、営業フォローで特に使われます。
商談後のお礼メールや、追加で資料を送る際に適した手段です。
また相手にとっても
・何度も見返せる
・時間のあるときに返信できる
といったメリットがあります。
ただし、一方通行になりやすいツールなので、最後に質問を添えるなど返信しやすい工夫をする必要があります。
電話
直接話すことで相手の状況や心情を察することができ、また、逆にこちらの思いを感じとってもらえるメリットがあります。
ただし、相手の時間を拘束してしまうのはデメリットで、架電が逆効果になってしまうこともあります。
電話をするなら、事前にメールで都合の良い時間を聞いたり、トークスクリプトを用意したりして、相手の時間を無駄にしないための準備が求められます。
訪問
顔を見ながら話すため、電話よりもさらに相手の状況や本音を理解しやすいです。
ただし、事前にアポをとったり、移動したりと手間がかかるため、本当に重要なときだけ活用すると良いでしょう。
オンライン商談
オンライン商談は離れた場所に居ながらも相手の顔を見て話せるため、訪問よりも気軽に、便利に使える手段です。
資料を画面共有しながら説明することも可能なので、オンラインでも十分に内容を理解してもらえます。
なかなか頻繁に伺うことが難しい遠方の顧客とも気軽に接点を持てるため、継続的なフォローに向いています。
ただし、音声やビデオが途切れ途切れになると、逆に良くない印象を与えてしまうため、事前に通信環境を整えることが欠かせません。
メールによる営業フォローのポイント7つ
この章ではメールで後追い営業をする際に押さえるべきポイントをご紹介します。
①タイトルを工夫する
②商談の補足情報を伝える
③他社との比較・検討に使える情報を提供する
④課題の解決に使える情報を提供する
⑤新情報を伝える
⑥導入事例を共有する
⑦顧客に寄り添ったメッセージを入れる
タイトルを工夫する
メールは営業フォローに特に向いている方法ですが、他のメールに埋もれて開封されないリスクがあります。
開封率を高めるためには目に留まるタイトルをつけることが重要です。
「資料送付の件」など、ありきたりで抽象的な表現では埋もれてしまうため、顧客にとってのメリットや具体性を入れることが重要です。
例えば「〇〇の課題を解決する追加資料のご共有」というように内容が一目で分かるタイトルにすることで、読む価値を感じてもらえます。
商談の補足情報を伝える
商談中にヒアリングを行う中で、追加で資料が必要だと感じた場合は営業フォローの一環として送りましょう。
顧客はきめ細やかな対応だと感じ、好印象を抱くでしょう。
また、商談の内容を再度振り返る機会になり、自社の印象が残りやすくなるというメリットもあります。
他社との比較・検討に使える情報を提供する
顧客が比較・検討している段階では、いろいろ話を聞いてみたものの、どれが一番良いのか分からずに途方に暮れている場合もあります。
そこで、
・機能
・価格
・サポート体制
・導入後のメリット
など、様々な面から競合一覧の特徴を整理して伝えることで、判断材料を提供できます。
このとき、グラフや表を使ってまとめると分かりやすいです。
他社を否定するのではなく、あくまで「違い」を伝えることで、信頼性を出せます。
課題の解決に使える情報を提供する
営業フォローのメールでは、売り込みよりも「役立つ情報を提供すること」を意識することが大事です。
顧客が抱えている課題に対して、具体的な解決策やノウハウを提示することで「この会社は自分たちのことを理解している」という印象を与えられます。
新情報を伝える
・新機能の追加
・サービスのアップデート
・キャンペーン情報
・業界の最新トレンド
など、新しい話題は営業フォローのきっかけになります。
定期的に新情報を提供することで顧客の関心を維持しましょう。
導入事例を共有する
導入事例は、自社の製品・サービスを利用するイメージを具体的に描いてもらうきっかけになります。
特に業種や企業規模が近い事例は説得力が高まります。
成果だけでなく、導入前の課題や検討背景を含めて紹介することで「自社に合いそうだ」と感じてもらいやすく、意思決定を後押しできます。
顧客に寄り添ったメッセージを入れる
製品・サービスの内容も大事ですが、やはり最後は「人」が決断のポイントになることもあります。
商談で聞いた悩みや、顧客が置かれている状況に触れた一言を添えることで「自分のことを覚えてくれている」という安心感が生まれます。
顧客の立場を理解し、無理に急かさない姿勢を示すことで、長期的に信頼関係を築けます。
成約に繋がる営業フォローのやり方6つ
この章では成約率が上がる営業フォローのやり方をご紹介します。
①いきなり電話しない
②相手の状況の確認だけで終わらない
③決断を急かさない
④メールテンプレートをあらかじめ用意する
⑤勝手に見込みがないと判断しない
⑥後追い営業に罪悪感を抱かない
いきなり電話しない
営業フォローでは相手の作業を中断させる電話よりも、都合の良いタイミングで確認できるメールの方が適しています。
ただし、絶対に電話をかけてはいけないということではありません。
まずはメールで情報提供や資料の共有を行い、その上で「必要であれば電話で直接ご説明致します」といった言葉を添えて、相手から要求があれば電話でフォローを行ったり、どうしても伝えたいことがある場合はアポをとったりと、相手に負担をかけない工夫が必要です。
相手の状況の確認だけで終わらない
商談後、相手の状況や検討の段階はとても気になるもの。
しかし「その後いかがでしょうか?」だけの営業フォローは、相手にとって返信の優先度が低くなりがちですし、自分達のことしか考えていない印象を与えてしまいます。
状況確認をする場合でも検討を進める上で参考になる資料など相手にとって価値のある情報を必ず添えましょう。
相手の時間を使う以上、必ず「得るもの」を提供する姿勢を見せることが成約率を高めます。
決断を急かさない
成約を焦るあまり、決断を急かすと顧客は拒否反応を示します。
多くの場合、決断が遅れている理由は「迷っている」のであって「興味がない」わけではありません。
そこで、急かすよりも、
・どこで悩んでいるのか
・何が決断の障壁になっているのか
を一緒に整理し、状況を前に進める支援をすることが重要です。
そうした態度は信頼を生み、結果的に「この人から買いたい」と思ってもらえます。
メールテンプレートをあらかじめ用意する
後追い営業は素早く適切なフォローを行うことで信頼性を高めます。
そこで
・商談直後
・提案資料の送付
・競合との比較資料の送付
など、シチュエーション別にテンプレートを用意し、すぐに送付できる状態を作っておきましょう。
ただし、テンプレートをそのまま送ると、時に機械的な印象を与えます。
そこで、顧客に送る際はベースはそのままで相手に合わせて内容を微調整しましょう。
勝手に見込みがないと判断しない
実は検討途中だったにも関わらず、営業の思い込みによって後追い営業を止め、結果として失注に繋がることは少なくありません。
返事が遅い、反応が薄いという理由だけで「脈なし」と判断するのは非常に危険です。
なぜなら
・繁忙期
・社内稟議に時間がかかっている
・優先順位が一時的に落ちている
というように、向こうにとっては「どうしようもない理由」で停滞しているケースも多いからです。
こちらの都合で可能性を閉じてしまうのではなく、淡々と価値提供を続けて成約に繋げましょう。
後追い営業に罪悪感を抱かない
「フォロー=迷惑」という思い込みがあり、連絡をすることに罪悪感を抱くなら、その気持ちは捨てましょう。
なぜなら、適切なフォローは顧客にとって「思い出すきっかけ」「判断を後押しする材料」になるからです。
連絡しないことの方が不親切な場合もあります。
相手に配慮し、価値ある情報を届けている限り、営業フォローは正当な営業活動です。
自信を持って続けることが成果に繋がります。
営業フォローで使えるツール3選
この章では後追い営業で使えるツールをご紹介します。
①SFA
②DSR
③会議の文字起こしツール
SFA
SFAは顧客情報や営業活動の履歴を一元管理できるツールです。
「いつ・誰に・どんな提案をしたか」を正確に把握することができ、次にすべきアクションも可視化できるため、適切なタイミングでのフォローが可能になります。
担当者が不在でも、SFAの記録を見れば別の人が対応できるのもメリットです。
DSR
DSR(デジタルセールスルーム)は
・議事録
・提案資料
・見積書
・製品カタログ
といった営業資料を1つのオンライン空間に集約し、顧客と共有できるツールです。
DSRでは顧客の閲覧記録が残るため、「どこに関心があるか」を把握でき、温度感に合わせた的確なフォローが可能になります。
顧客側は資料を再確認する際にメールを遡る必要がなくなるというメリットがあります。
会議の文字起こしツール
商談や打ち合わせの内容を自動で文字起こしするツールです。
要約の機能がついているものもあります。
営業フォローで使えば「顧客が何に悩み、何を重視していたか」を後からでも正確に振り返ることができます。
すぐに議事録を共有したり、的確なフォローを行ったりすることが可能になり、質の高い営業フォローを行えます。
まとめ
営業フォローとは商談後に顧客のフォローアップを行い、成約に繋げるものです。
商談後はこちらとしては相手の状況が気になり、早く前向きな返事がほしいと思うところですが、返事を急かすのは逆効果です。
大事なのは、顧客が置かれている状況を把握し、相手が求めている情報を提供することです。
相手のために動いている姿勢を見せることで、「この人に任せたい」と思ってもらえるようになります。
