はじめに

今回のテーマは、「ビジネスに必要な情報をどこから得るか」です。

新規事業を立ち上げる上で、「無から有を生み出す」という表現があります。

もちろん、これは既存ビジネスを改良する上でも大切な発想なのですが、実際には、アイデアが「天から降ってくる」わけではありません。

では、ビジネスに必要な情報はどこから得ていけばよいのでしょうか。

今回は、この点について、考えを進めていきたいと思います。

ビジネスに必要な情報とは

そもそもビジネスに必要な情報とは、どういったものなのでしょうか。

これは、大きく分けて2つの方向に分けられます。

1つは、売上を伸ばすもので、もう1つは、コストを削るものです。

事業経営者が事業を存続させる上で、必要なものがこの2つである以上、ビジネスに必要な情報もまた、この2つの方向の延長線上にある情報しかないことになります。

さて、では1つ1つ見ていきましょう。

まず、売上を伸ばすための情報ですね。

これは、事業そのものに投資する情報と、その事業を伸ばすために間接的なものに用いるための情報です。

前者は、営んでいる事業に必要な物品やサービスに使っているものを、今使っているものよりも良くするための情報です。

IT関連の事業であれば、PCやスマートフォンを最新機種にして、作業効率をさらに高めたりするために、探す情報といった感じです。

一方で、後者の情報は、自社の商品やサービスを知ってもらうための、本業を知ってもらうための商品・サービスの情報です。

広告を行ったり、ホームページを制作してもらったり、SNS等を運用してもらうことで、自社のサービスを加速させるための情報です。

そして、以上のような売上を伸ばすための情報が、事業を営んでいく上で、必要な情報の1つの側面であると言えます。

では、次にコストを削るための情報についても見ていきましょう。

こちらも、売上を伸ばす情報と同様に、効率化してコストを下げるサービスや商品情報が、必要な情報であると言えます。

ただし、コストを削るための情報を見ていく場合には、売上を上げるための情報と異なる点があります。

それは、削り出せるコストの限界が、コスト削減のための情報にかけることのできる労力の限界であることです。

当たり前の事実ではあるものの、見逃しやすい事実でもあるので、抑えておきたいポイントです。

これらを踏まえた上で、ビジネスに必要な情報をどこから得るかについて、次の章で触れていきます。

ビジネスに必要な情報は、どこにあるか

では、売上を伸ばすための情報も、コストを下げるための情報も、それぞれどこにあるのでしょうか。

それは、「明るく風通しの良いところ」です。

そして、この表現には、文字通りの意味と、例えの表現としての要素があります。

まず、文字通りの意味ですが、良質な売上を伸ばすための情報と、コストを下げるための情報は、明るく風通しの良いところにあります。

どういうことかと言うと、「人をだます詐欺的な商品や、どこかの商品サービスを孫引きしただけの情報」は、明るく風通しの良いところに出てくることができません。

そのため、そうした情報は、暗くてジメジメしているようなところに隠れるようにして、たたずんでいると言えます。

なので、良質なこれらの情報に出会うためには、単純に、明るく風通しの良いところを、まず探すことが近道であると言えます。

次に、たとえの表現としての「明るく風通しの良いところ」ですが、これは、公開情報の中に、良質な情報を見つけることができるという意味です。

どういうことかと言うと、「非公開情報」とか「秘密の情報」みたいな表現の中には、良質な情報は現れないということです。

そのため、そんな非公開の情報や秘匿と称しているような情報の中に、良質なビジネスの情報は落ちていません。

なぜなら、もし本当にそうした非公開の情報や秘匿されるだけの情報ならば、そもそも「非公開情報」とか「秘密の情報」として、公開されているのはおかしいからです。

非公開なのに、公開されているのだから、おかしな話ですよね。

だからこそ、「明るく風通しの良いところ」に、良質なビジネスの情報は待っていると言えます。

では、「明るく風通しの良いところ」で、そうした良質なビジネスの情報に出会うためには、どのようにすればよいのでしょうか。

最後にこの点について、触れていきます。

良質なビジネスの情報に出会うために

これも至極真っ当なのですが、良質なビジネスの情報に出会うためには、こちらが営んでいる事業が、相手にとって有益なものであるかどうか。

この一点に尽きます。

これまで様々な事業体と関わってきましたが、事業体が良質なビジネスの情報を見つけるためには、その事業体が提供する商品やサービスが、有益なものであることが必要です。

もちろん、不特定多数すべての人に有益であったり、効果があったりしなくてもよいのですが、その道の商品やサービスを探している人にとっては、役に立つようなものである必要があります。

そして、その事業体が提供する商品やサービスが、相手の事業体や社会にとって有益であるならば、良質なビジネスの情報の側から、御社に会いに行きます。

事業に行き詰まっている事業体が、ジリ貧だった時には、事態打開の糸口(情報)を探すことに苦戦していた事業体が、

一度軌道に乗った途端に、今までにはなかったようなお話(情報)が舞い込んできたり、事業をさらに加速させるようなお話(情報)が来たりして、その事業体の売上が、さらに伸びることがありました。

それくらい、その事業体が有益だと認知され始めると、良い循環が生まれてきて、良質なビジネスの情報と巡り合うことができると言えます。

おわりに

今回のテーマは、「ビジネスに必要な情報をどこから得るか」でした。

情報を見極める目は必要ですが、それ以上に、良質な情報が向こうから歩いてやってくるほどに、自らの事業体を磨いておく必要性があると感じています。

向こうからご指名で、わざわざ探してやってくるほどに、御社の提供する商品やサービスが輝いていれば、

「明るく風通しの良いところ」にしか出てこない良質なビジネスの情報にも、向こうから会いに来てもらえると言えます。