中小企業がオウンドメディアを運用すれば、リードの獲得に繋がったり、自社の製品・サービスの魅力を伝えられたりと様々なメリットを得られます。

しかし、ただオウンドメディアを作るだけでこうしたメリットを得られるわけではありません。

「話を聞いてみたい」、「製品を使ってみたい」と思わせるためにはコンテンツの質が良く、見ている人が有益な情報を得られなければいけません。

つまり、自社サイトに載せるコンテンツはこだわって作らなくてはいけないということです。
もし適当に記事を作ってしまえばリードの獲得どころか信頼を失い、ただ費用がかかるだけのサイトになってしまいます。

しかし、読んでいる人の役に立ち、企業の信頼性を上げられるサイトにするにはどうすれば分からないという方もいるでしょう。

そこで今回は中小企業のオウンドメディアの記事作成の方法や質の良い記事を書くためのポイントなどをまとめていきます。

オウンドメディアを運営する上で記事作成が重要な理由2つ

まずはオウンドメディアを作るに当たってなぜコンテンツが重要になるのか、その理由をご説明します。

見込み客の信頼を獲得できる

オウンドメディアに訪問するのは企業に対して興味がある人や企業の業界に関連する情報を求めている人です。

そんな人達がサイト内のコンテンツを読んで有益な情報が得られれば企業に対する信頼が高くなり、リードを獲得できたり、最終的には売上に繋がったりします。

オウンドメディアの記事はこれほど大きな影響があるものなので、訪れた人に良い印象を持ってもらうためにも記事の作成方法にはこだわるべきです。

検索エンジンで上位に表示されやすくなる

多くの人にサイトに訪問してもらうためには検索エンジンで上位に表示されなくてはいけません。上位であればあるほどクリックしてもらえる確率が高くなり、その分認知も広げられるためです。

検索結果の上位に掲載されるための方法は様々なものがありますが、そのうちの1つは見ている人の疑問を解決できるような詳しくて濃い情報を載せることです。

そのため、とりあえず記事数を増やすために内容の薄いコンテンツを載せるのではなく、誰かの問題を解決できるような情報が詰まったものを作成しなければいけません。

質の高いコンテンツにするための中小企業のオウンドメディアの記事作成のポイント6つ 

読んでいる人の役に立つオウンドメディアにするためには記事を作成する際にいくつかポイントを押さえる必要があります。

次に中小企業のオウンドメディアのコンテンツを書くときのポイントをまとめました。

ユーザーにとって役に立つ内容を書く

記事を書く際にはユーザーにとって役に立つ内容を書くように意識しましょう。役に立つとは知りたいと思っていることを知れたり、抱えている問題を解決するためのヒントを得られたりすることです。

求めていた情報が手に入ればサイトに何度も訪問してもらえるようになりますし、会社に対する興味が出てくることもあります。

記事を書くときにはどんなターゲットに向けて書くのかをあらかじめ設定しておくとより誰かにとって役立つコンテンツに仕上がりますよ。

正確な情報を届ける

記事には正確な情報を書くことも求められます。サイトの記事を読んでもらえても、もしそれが間違った情報であれば信頼を失ってしまうためです。

オウンドメディアの記事を書くときには別のサイトに書かれていることを参考にすることが多いですが、そのサイトに載っていたからといって、本当に正しい情報なのかは分かりません。

そこで、書かれている内容を引用するときはどんなデータに基づいて書かれているのか調べましょう。

また、自分で1から記事を書くときも社内のデータや国が発表している公式のデータなど信頼性が高く正確な情報源を利用した上で記事を書くようにしましょう。

自社らしさを出す

コンテンツを作るときには自社らしさを出すことを意識しましょう。

テーマを網羅した内容を正確な情報を元に書くことも大切ですが、それに加えて自社だからこそ書けることやオリジナルのノウハウを入れたりすることもまた求められます。

そうすれば他のオウンドメディアとの差別化になりますし、固定の読者を増やすことができます。

顧客が欲しいノウハウは惜しみなく提供する

オウンドメディアのコンテンツでは自社が持っているノウハウを紹介することがよくありますが、そのときに気になるのが「どこまでノウハウを公開すれば良いのか?」という点ではないでしょうか。

全て手の内を見せてしまうとそれで満足してサービスの購入に繋がらないのではと思いますよね。

しかし、コンテンツを書くときにはノウハウは惜しみなく紹介するのがおすすめです。

なぜならそのノウハウによって抱えている問題が解決できたら、あなたの会社が自分の会社の問題を解決できる能力があると認識してもらえるためです。

更新頻度を高めにする

オウンドメディアの更新は出来るだけ頻繁に行うことを意識しましょう。

サイトに訪問したときに記事がたまにしか更新されてないことが分かればそのまま離脱されてしまいますが、頻繁に更新していることが分かればブックマークに登録したり、またサイトを見に来たりしてもらえるでしょう。

このように固定のユーザーを獲得できるというメリットがあるので更新頻度は高くしましょう。

最低でも100記事は用意する心意気

検索エンジンからの評価を上げてアクセス数を多くするためには記事を最低でも100本は用意する必要があります。

かなりハードルが高いように思えるかもしれませんが、100記事に満たないとアクセス数はなかなか増えず、見込み客に見つけてもらうことが難しくなってしまいます。

そこで、オウンドメディアを活用するためにはコンテンツの質は高く、且つ早めに100記事まで投稿することが求められます。

中小企業のオウンドメディアの記事作成に関わる人 

オウンドメディアの記事が理想的なものに仕上がるかどうかは記事作成に関わる人によって大きく左右されます。そこで次に中小企業のオウンドメディアの記事作成に関わる人について解説していきます。

編集者

オウンドメディアの記事作成において重要な役割を果たすのが編集者です。編集者は記事のタイトルを決めたり、記事のテーマのバランスを整えたり、入稿スケジュールを管理したりと、記事作成の全体に関わるポジションです。

重要な役回りなだけに社内の人間が編集者を務めるのももちろん良いですが、もしオウンドメディアの管理について詳しい人がいなければ外部委託するという方法もあります。

外部委託はサイト管理のプロに任せるので効果が出やすく、さらには社内の人間の時間が奪われないというメリットがあります。

ただし、外部の人にお願いすればもちろん費用がかかる点は理解しておきましょう。

ライター

サイトに載せるコンテンツ全体を管理するのは編集者ですが、記事を執筆するのはライターです。訪問者が見る記事を書く人だからこそライターは編集者と同様にとても重要です。

ライターは社内に文章を書くのが上手な人がいればその人にお願いすることもできます。企業について詳しく、記事に載せるデータを集めやすいので質の良い記事が完成しやすいです。

ただし、100記事以上仕上げなければならず、記事作成には時間がかかるのでライターも外部の人にお願いする企業は多いです。ライティング専門の会社に執筆を依頼するとコストがかなりかかりますが、記事の質は高く、さらに締め切りも守るため仕事相手として信頼できるのはメリットです。

また、ライターはクラウドソーシングサービスを使って探すこともできます。プロではなくてもある程度の質の記事を書くことができ、さらに単価が低いライターを見つけられます。

あまりコストをかけられない場合はクラウドソーシングサービスを利用しましょう。

オウンドメディアの管理を任せられる編集者を選ぶときのポイント4つ 

編集者は記事作成の全体を管理するポジションです。良い編集者がいればオウンドメディアの成果も出やすくなります。

だからこそ編集者は慎重に選ばなくてはいけません。そこでオウンドメディアの編集者を選ぶときに注目すべきポイントをまとめました。

実績

編集者を選ぶときに必ずチェックしたいのがその人の実績です。

サイトの記事を管理する能力はもちろん重要ですが、それに加えて中小企業のオウンドメディアを手がけたことがあったり、成果を出したことがあったりと実績がある人を選ぶことでオウンドメディア戦略の成功が近づきます。

候補をいくつか上げたらその人のサイトを見たり、実際に聞いてみたりすることで実績を確認しましょう。

SEOの知識

編集を外部委託するときにはSEOの知識があるかどうかも必ず確認しましょう。SEOとは検索エンジンで上位に表示されるための調整や工夫をすることです。

オウンドメディアを多くの人に見てもらうためにはサイトが検索結果の上位に表示されることが不可欠です。

SEOには様々なテクニックがあり、さらにそのテクニックはよく変わるので、SEOについて常に情報を仕入れていて豊富な知識がある人を選びましょう。

人材の管理能力

オウンドメディアのコンテンツは複数人のライターによって執筆されることが多いです。

編集者はメディアの記事のタイトルや内容を調整しなければいけないため、複数人のライターと日々やりとりをしなくてはいけません。

そこで人材管理能力が求められます。

ただ記事の内容について打ち合わせするだけでなく、困ったことはないか聞いたり、提出が遅れていたら催促をしたりとあらゆる面で気にかけなくてはいけません。

そこで選ぶときにはコミュニケーション能力があり、ライターが信頼できるような人柄かどうかも注目すべきです。

コスト費用

オウンドメディアは広告のようにすぐ成果が出るものではなく、ある程度の時間をかけることで成果が出るものです。つまり、編集者とは長い付き合いになります。

そこで委託の費用は必ずチェックしましょう。長期的に払える額でなければ途中で担当者を変えなくてはいけなくなって管理の引き継ぎなどに手間がかかってしまいます。

編集者の質とオウンドメディアにかけられる費用とのバランスを上手くとって適切な人を見つけましょう。

質の高い記事を長期的に執筆できるライターを選ぶときのポイント4つ

サイトに載せる文章を書くライターもまた慎重に選ばなければいけません。特に最近はフリーランスで活動するライターが増えており、ライターによって能力の差が激しいため、信頼できる人を探さなくてはいけません。

そこでライターを選ぶときのポイントについても解説していきましょう。

読みやすい文章が書けるか

ライターを選ぶ上でやはり大切なのは読みやすい文章が書けるかどうかです。どれだけ正確な情報に基づいて書いたり、ノウハウを公開したりしても、文章が読みづらければ役に立つサイトだとは思ってもらえません。

そこでライターを選ぶときにはその人が実際に書いた文章を見せてもらい、どの程度の能力があるのかを確認しましょう。

長期的な依頼ができるか

オウンドメディアには100本以上の記事を入稿するため、長期的に依頼できるライターにお願いするのが望ましいです。

短期間だけでももちろん良いのですが、新しい人を採用するたびに仕事の説明をしなければいけないため、ずっと同じ人に担当してもらえた方が効率的です。

そこでライターを雇うときにはどれくらい長く依頼を受けることが可能か事前に聞くようにしましょう。

納期が守れるか

良いライターの条件はいろいろありますが、そのうちの1つが締め切りを守れることです。締め切りを守ることは当然のように思えますが、意外と出来ない人もいます。

雇う前に納期が守れるかどうか判断するためにはそのライターの評判をチェックしましょう。クラウドソーシングサイトではそのライターと一緒に仕事をした人からの評価が書かれていることが多いです。

そこを見ればきちんと信頼できるライターなのかどうかを把握することができます。

また、実績のあるライターの方がスケジュール管理ができて記事を納期までに仕上げられる可能性が高いので、長くライターとして活動している人を選ぶのも1つの方法です。

費用

編集者と同様、ライターも費用について確認しておきましょう。

ライターはそれぞれ文字単価を設定していることが多く、単価は0.5円、1円、5円と人によって様々で、2000字の記事を書いたとき、文字単価が0.5円なら報酬は1000円、2円なら4000円になります。

このように文字単価によって支払う額が大きく変わるため、100記事以上コンテンツを作成することを踏まえた上でどれくらいの文字単価のライターに依頼するのか望ましいかを事前に考えておきましょう。

オウンドメディアに記事を入稿するまでの手順5つ 

最後にオウンドメディアに記事を入稿するまでの手順をご紹介します。編集やライティングを完全に外部委託する場合でも、最低限の知識として知っておきましょう。

記事のタイトルを考える

記事作成の第一歩はタイトルを考えることです。タイトルはサイトに訪問した人が「読みたい」と思うような印象的なものにするのがポイントです。

また、どんな内容が書かれているのか理解できるような分かりやすいものにすることも大切です。

タイトルは重要なのでライターが記事を書き始める前に一度編集者が確認するのが理想的です。そうすることで他のライターと執筆内容が被ることも防げます。

記事を執筆する

タイトルが決まれば執筆に入ります。文章を書く前に全体の構成を大まかに決めておくと書きやすくなります。初心者のライターの場合はタイトルだけでなく構成も事前に編集者が確認すると安心です。

記事を書き終えたら少し時間を置いてから改めて見直し、必要に応じて修正すればより質の高いコンテンツが完成します。

ライターから編集者へ記事を提出する

記事が仕上がったら編集者に記事を提出します。このとき、ライターが締め切りを守れたかどうかも確認しましょう。

編集者による記事の内容確認

記事はライターによって一度確認が済んでいますが、記事作成の責任者である編集者も記事を確認します。気づいたことや編集者の方で修正した箇所があればその都度ライターに伝えることでより質の高い記事が仕上がるようになります。

サイトに入稿する

編集者による最終チェックが済んだらサイトに入稿します。入稿が済んだらサイトを見ておかしいところがないかチェックすると安心です。

まとめ 

オウンドメディアに載せる記事の質が良く、見ている人の役に立てば企業の信頼性を高めることができ、さらに検索結果で上位に表示されるようになるため、記事作成にはしっかりこだわるべきと言えます。

記事の質を高くできるかどうかは編集者やライターなど記事作成に関わる人によって左右されるため、外部委託するのであれば信頼できて能力もある人を選びましょう。

オウンドメディアには記事を100本以上載せなければならず、長期戦になるので大変ですが、質の良い記事を入れていれば成果は出るのでコツコツと記事の量を増やしていきましょう。