この記事では次の内容をまとめています。
・失注とは
・BtoB企業が失注する理由
・BtoB企業の失注の分析方法
営業で失注することが多く、受注率を高める必要性を感じている企業の担当者が知っておくべきことを全てまとめました。
失注とは
失注とは商談の結果、受注に失敗することです。
失注はどの企業でも起こるものですが、失注する確率が高ければ、営業効率が下がり、売上も伸びにくくなるため、失注の要因を分析し、営業のやり方を変えることが大切です。
社内で「失注」の定義を明確にすれば、見込みがない顧客に無駄な時間やコストをかけることを防げますし、分析もしやすくなります。
BtoB企業が失注する理由9選
この章ではBtoB企業が営業で失注する要因をご紹介します。
1.ヒアリングが不十分だった
2.ニーズが合っていない
3.競合他社に負けた
4.価格が高すぎる
5.ベネフィットが伝わっていない
6.決裁者へのアプローチ不足
7.疑問や不安を解消できていない
8.タイミングが悪い
9.担当者との信頼構築が不十分だった
ヒアリングが不十分だった
ヒアリングは受注率を高める上で非常に重要なポイントです。
なぜなら、ヒアリングを通して相手から話を聞くことで、要望やニーズを正しく理解できるからです。
・企業の課題や現状
・将来的な目標
・予算
などを聞き出し、潜在的なニーズまで引き出すことが受注率向上の鍵となります。
ニーズが合っていない
ヒアリングを徹底し、顧客のニーズを引き出すことができても、提案する商品やサービスがニーズを満たすものでなければ受注には繋がりません。
競合他社に負けた
BtoBの場合、顧客が商品やサービスを契約する際、複数の企業の中で比較・検討を行うことが一般的です。
このとき、
・価格
・実績
・提案内容
・サポート体制
・アフターフォロー
など、様々な要素が比較対象になります。
競合分析を十分に行わず、自社の強みや差別化ポイントを明確に伝えられなければ、最終的に他社が選ばれてしまいます。
競合の特徴を理解した上で、自社ならではの価値を提示することが重要です。
価格が高すぎる
予算より高いという理由で失注することもあります。
また、価格が競合より高く、安い方が選ばれるということもあります。
ただし、たとえ他社より高くても、品質やサポートなど、他社より優れている点をアピールし、総合的な価値を伝えれば受注に繋がります。
ベネフィットが伝わっていない
ベネフィットとは顧客が受けられる恩恵のことです。
例えば「AIを搭載しています」「分析機能があります」と商品の機能や特徴を説明するだけでは、顧客は魅力を感じません。
一方、その機能があることで「業務時間を30%削減できる」「人的ミスを減らせる」といった具体的な成果まで説明すると、顧客に価値が伝わり、導入に前向きになります。
決裁者へのアプローチ不足
BtoB営業の場合、商談を行う担当者が決定権を持つとは限りません。
そのため、担当者がいくら導入や契約に前向きであっても、決裁者を説得できず失注になるケースがあります。
このように商談担当者と決裁者が異なる場合、決裁者との面談の場を設けたり、経営層向けの資料を準備したりするなど、意思決定者を意識した営業活動を行うことで成約率が向上します。
疑問や不安を解消できていない
いくらあなたの会社の商品やサービスが良くても、顧客は導入前に
「本当に効果があるのか」
「社内の人材だけで運用できるのか」
「サポート体制は十分か」
といった様々な不安を抱えています。
これらを解消しないまま商談を終えると、当然、顧客は首を縦には振らないでしょう。
・導入事例
・導入企業の実績
・よくある質問への回答
などを活用し、安心して導入できる環境を整えることが重要です。
タイミングが悪い
顧客側のタイミングの問題で契約に至らないことがあります。
例えば、顧客が次のような状況にある場合、新しいサービスの導入の優先順位は下がります。
・予算策定前
・他のプロジェクトを優先している
・組織変更の時期
このようなケースでは無理に契約を迫るのではなく、継続的な情報提供や定期的なフォローを行い、最適なタイミングが来たときに再度提案を行いましょう。
担当者との信頼構築が不十分だった
BtoB営業では商品だけでなく
「この担当者なら安心して任せられる」といった営業担当者への信頼も契約を左右します。
例えば
・レスポンスが遅い
・約束を守らない
・専門知識が不足している
このような人では不信感が生まれます。
一方で、対応が速く、誠実な人柄があれば信頼関係が生まれ、競合と差別化することにも繋がります。
BtoB企業の失注の分析方法7選
この章ではBtoB企業の失注要因の分析方法をご紹介します。
1.営業担当者の行動を分析する
2.営業プロセスごとに要因を探す
3.業界・業種別に分析する
4.マーケティングチャネルごとに分析する
5.競合と自社を比べる
6.ツールを用いる
7.企業に失注理由を聞く
営業担当者の行動を分析する
失注の原因を明らかにするには、まず営業担当者の行動を振り返ることが重要です。
営業の度に行動を見返すことで同じ失敗パターンが見えてくることがあります。
また、営業成績が良い担当者と比較することで、質問の仕方や提案方法など、顧客とのコミュニケーションの取り方に違いが見つかることもあります。
営業の流れのマニュアルが用意されている場合、それに合わせて行動できていたかを確認することも大切です。
営業プロセスごとに要因を探す
営業活動全体だけではなく、
・アポイント獲得
・ヒアリング
・提案
・見積もりの提出
・クロージング
といった各プロセスに分けて分析すると、どの段階で失注が多いのかが見え、失注要因を把握できます。
もし、提案後の失注が多い場合は提案内容や競合対策に課題がある可能性が高いです。
また、見積もりの提出後に失注するなら価格や投資対効果の説明不足が考えられます。
業界・業種別に分析する
業界や業種ごとに受注率を算出することで自社が得意とする分野や、反対に、失注が多い分野が明確になります。
・得意な分野に優先的にアプローチする
・不得意な分野への営業の方法を見直す
このように分析結果を活用することで受注率アップが見込めます。
マーケティングチャネルごとに分析する
流入経路によって、見込み顧客の温度感やニーズが異なる場合があります。
そこで
・展示会
・Web広告
・SEO
・SNS
・紹介
・テレアポ
など、それぞれのチャネルごとに失注率を分析すれば、成果の出やすい集客方法を把握できます。
営業だけでなくマーケティング施策の改善にも役立つ分析方法です。
競合と自社を比べる
失注理由を分析する際は、自社だけを見るのではなく、競合他社との比較も欠かせません。
例えば、他社の
・商品・サービスの内容
・価格設定
・提案内容
・押している強み
などを知り、どの点で競合に劣っていたのかを整理することで、改善すべき課題が明確になります。
競合が評価された理由を知れば、自社が打ち出すべき効果的な強みも見えてくるでしょう。
ツールを用いる
失注の理由を分析する際、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)といったツールを活用すると、効率的に進められます。
こうしたツールでは商談履歴、提案内容、受注率、失注理由などを一元管理できるため、担当者ごとの傾向や営業プロセスの課題を可視化しやすくなります。
さらに、データが蓄積されるので、失注が起こりやすいパターンを予測し、早い段階で改善策を講じることも可能になります。
企業に失注理由を聞く
失注した企業に対し、自社を選ばなかった理由を直接聞く方法もあります。
相手の企業にとっては答えにくいでしょうし、正直に回答してもらえるとも限りませんが、顧客の率直な意見を聞くことで、自社だけでは気づかなかった視点が得られることがあります。
BtoB企業が受注率を高めるために失注後にすべきこと3選
この章では失注した後にすべきことをご紹介します。
1.失注理由を営業部全体に共有する
2.営業プロセスを見直す
3.失注後も有益な情報を提供し続ける
失注理由を営業部全体に共有する
失注は担当者だけの経験で終わらせず、そこから得られる学びを営業部全体で共有することが重要です。
失注の分析結果を蓄積・共有すれば、社内で同じ失敗を繰り返すリスクを減らせます。
個人だけでなく、組織全体で改善に取り組むことが、受注率アップへの近道です。
営業プロセスを見直す
失注が続く場合、営業プロセスそのものに課題がないかを確認しましょう。
・ヒアリングの内容
・提案資料
・見積もりの提示方法
・フォローアップのタイミング
など、特定の工程で失注が集中している場合は、そのプロセスを見直し、改善することで、部署全体の営業の質が高まります。
失注後も有益な情報を提供し続ける
失注したからといって、その企業が今後一切自社と契約しないとは限りません。
顧客の状況は常に変化するため、一度失注しても、時間が経ってから購入や契約に繋がることは珍しくありません。
そこで、失注後は
・業界動向
・自社製品の導入事例
・製品のアップデート情報
など、顧客に役立つ情報を継続的に提供しましょう。
すると、自社に対する認知を継続できますし、信頼関係が深まり、新しい商談に繋がる可能性が高くなります。
失注と逸注の違いは?
逸注とは商談に至る前に顧客を取り逃がしてしまうことです。
例えば
・返信が遅く信頼してもらえなかった
・リード獲得後のアプローチが不十分で他社に流れてしまった
など、様々なケースがあります。
一方で、失注とは商談をしたものの、受注に繋がらなかったことを指します。
つまり、失注と逸注の違いは顧客を逃したのが商談の前か、後かというところにあります。
まとめ
失注とは商談の結果、受注に失敗してしまうことです。失注の原因を分析し、商談のやり方を変えなければ、いつまで経っても受注率は上がりません。
そこで、今回ご紹介した分析の方法で問題を特定し、改善策を考え、失注の回数を減らしましょう。
